危険な「クジラ=森林」説

前回取上げたキャプテン・ポテトヘッドの主張は、2月末に米国で行われていた 2010 Ocean Sciences Meeting で行われた Andrew Pershing の発表を基にしたもののようだ。BBC や Nature News で報じられていた。
これを取上げ捕鯨を非難する声もあるが、「クジラ=森林」として二酸化炭素問題と結びつけるのは誤りである。

Andrew Pershing は過去100年の捕鯨で放出された二酸化炭素を算出しているが、約13万平方キロメートルの森林の焼失と同等の量だという。この数字は日本の森林の5割を占める天然林の面積と同等である。(日本の森林面積は約25万平方キロメートル)。ボクは思った。100年でたったそれだけ?鯨類を絶滅にまで追い込んだ捕鯨オリンピックの期間を含めても島国一つの森林量に満たない。人間の経済活動による森林の焼失とは比較できないほどこの数字は小さい。

陸上では肉食獣を害獣として駆除し、草食動物を庇護してきた結果、砂漠化に歯止めがかからない。陸上の砂漠化は1年に九州と四国を合わせた6万平方キロメートルに相当するという。100年で600万平方キロメートルだ。クジラは肉食動物だが、性質は陸上の大型草食動物に近い。クジラが他の動物に与えている影響も知る必要がある。

二酸化炭素放出を防ぐために今やらなければならないことは、人間の経済活動を見直し、陸上の砂漠化を防ぐことだ。捕鯨オリンピックとは比べ物にならないほど規模の小さい捕鯨を止めることではない。「クジラ=森林」説は危険である。この仮説をまともに受け水産動物を二酸化炭素排出権と結び付けられれば漁業を行う国に打撃をもたらす。海の中の状況は陸上ほどはっきりしていない。識者の説だろうと慎重に受け止める必要がある。この仮説をもとに漁業や捕鯨を非難することなど言語同断である。
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