捕鯨砲の魅力 - ショルダーガン
時系列が前後するが、記憶が薄れる前に記しておきたい。
私にとって最も印象に残ったのは くじらの博物館 に展示されていた ショルダーガン である。

くじらの博物館所蔵のショルダーガン

写真では読み取りづらいが、引き金前部の砲身に 「國友卯十郎典吉作」 の銘が打たれている。
くじらの博物館のものは下記の解説があった。
(引用開始)
日本製のショルダーガン
国友卯十郎典吉 970×200 19世紀
太地町立くじらの博物館
アメリカで最も普及したショルダーガンのひとつ、C.C Brand No.2を鉄砲鍛冶の
国友卯十郎典吉が複製したものであることが薬室部裏面の刻印から分かる。
同様の銃は長崎県内に複数保存されている。くじらの博物館に伝わるこの銃は
1990年にカリフォルニア州で発見され、1993年にくじらの博物館所蔵となった。
(引用終わり)
私には現用の軍用銃についての知識はあるが、古い銃砲についてはほとんど知らない。故にこの銃の射撃方法がわからず、帰路で考え続けていた。
帰宅後、この銃は 平戸式捕鯨銃、植松式捕鯨銃 などと呼ばれ長崎県にも現存していることがわかった。
長崎県庁のページにこれと同じ銃の解説があり、発射方法を知ることができた。
長崎県の文化財
http://www.pref.nagasaki.jp/bunkadb/index.php/view/304
(引用開始)
この指定された銃は鉄製の全長96㎝,口径2.8㎝の小銃で,先ず早盒(はやごう)(火薬入),次に長さ48.5㎝の革製の羽根のついた鉄製の火矢を口籠(くちご)めにし,引金を引けば雷管発火装置で早盒の火薬が爆発し,火矢を発射させる仕組である。火矢は破裂矢(破裂槍)といい,命中したら体内で破裂,必殺をねらって工夫をこらし,平戸式とか植松式捕鯨銃とか呼ばれた。
(引用終わり)
口径280㎜の銃砲を「小銃」と呼ぶのはどうかとは思うが、いわゆる止め用の ボムランス 発射砲であったようだ。発射方式は古典的だが、重厚な砲身にスケルトンタイプの銃床、簡易なアイアンサイトは機能美すら感じさせる。海外では現在も骨董品として2,000米ドルほどで取引がされているようである。このレプリカが存在するのであれば是非欲しい。
これは私の持論だが、諸外国が捕鯨に強硬に反対している理由の一つが、銃砲による鯨の殺傷が容易に行えてしまう環境にあるからだと考えている。法により強力に海洋哺乳類を保護しなければ、このような簡素な小火器で個人がナガスクジラさえも殺すことができるのだ。
銃砲による捕鯨はゴンドウクジラの捕獲を可能にし、そのノウハウは今日のイルカ漁まで続いている。反捕鯨団体のでたらめなプロパガンダを止めるには、諸外国の捕鯨の歴史を知ることも必要だろう。

くじらの博物館に展示されている 米國式捕鯨図。ロープを撃ち込んだ鯨をショルダーガンで狙っている。絵画ではあるが、かなり離れた位置から鯨体を狙っていることがわかる。
私にとって最も印象に残ったのは くじらの博物館 に展示されていた ショルダーガン である。

くじらの博物館所蔵のショルダーガン

写真では読み取りづらいが、引き金前部の砲身に 「國友卯十郎典吉作」 の銘が打たれている。
くじらの博物館のものは下記の解説があった。
(引用開始)
日本製のショルダーガン
国友卯十郎典吉 970×200 19世紀
太地町立くじらの博物館
アメリカで最も普及したショルダーガンのひとつ、C.C Brand No.2を鉄砲鍛冶の
国友卯十郎典吉が複製したものであることが薬室部裏面の刻印から分かる。
同様の銃は長崎県内に複数保存されている。くじらの博物館に伝わるこの銃は
1990年にカリフォルニア州で発見され、1993年にくじらの博物館所蔵となった。
(引用終わり)
私には現用の軍用銃についての知識はあるが、古い銃砲についてはほとんど知らない。故にこの銃の射撃方法がわからず、帰路で考え続けていた。
帰宅後、この銃は 平戸式捕鯨銃、植松式捕鯨銃 などと呼ばれ長崎県にも現存していることがわかった。
長崎県庁のページにこれと同じ銃の解説があり、発射方法を知ることができた。
長崎県の文化財
http://www.pref.nagasaki.jp/bunkadb/index.php/view/304
(引用開始)
この指定された銃は鉄製の全長96㎝,口径2.8㎝の小銃で,先ず早盒(はやごう)(火薬入),次に長さ48.5㎝の革製の羽根のついた鉄製の火矢を口籠(くちご)めにし,引金を引けば雷管発火装置で早盒の火薬が爆発し,火矢を発射させる仕組である。火矢は破裂矢(破裂槍)といい,命中したら体内で破裂,必殺をねらって工夫をこらし,平戸式とか植松式捕鯨銃とか呼ばれた。
(引用終わり)
口径280㎜の銃砲を「小銃」と呼ぶのはどうかとは思うが、いわゆる止め用の ボムランス 発射砲であったようだ。発射方式は古典的だが、重厚な砲身にスケルトンタイプの銃床、簡易なアイアンサイトは機能美すら感じさせる。海外では現在も骨董品として2,000米ドルほどで取引がされているようである。このレプリカが存在するのであれば是非欲しい。
これは私の持論だが、諸外国が捕鯨に強硬に反対している理由の一つが、銃砲による鯨の殺傷が容易に行えてしまう環境にあるからだと考えている。法により強力に海洋哺乳類を保護しなければ、このような簡素な小火器で個人がナガスクジラさえも殺すことができるのだ。
銃砲による捕鯨はゴンドウクジラの捕獲を可能にし、そのノウハウは今日のイルカ漁まで続いている。反捕鯨団体のでたらめなプロパガンダを止めるには、諸外国の捕鯨の歴史を知ることも必要だろう。

くじらの博物館に展示されている 米國式捕鯨図。ロープを撃ち込んだ鯨をショルダーガンで狙っている。絵画ではあるが、かなり離れた位置から鯨体を狙っていることがわかる。
スポンサーサイト