ゴンドウクジラの集団座礁

スコットランド西部の Loch Carnan でゴンドウクジラ100頭が浅瀬に迷い込んだという報道があり、「クジラ 地震」のキーワード検索で当ブログを訪れる人が急増した。

Gigazine
クジラ約100頭がイギリス沿岸で座礁、1頭でも残れば仲間も残って全滅の危険も
http://gigazine.net/news/201100522_whales_stranding/

この記事では最初に岸へ向かおうとする Key whale の存在にも触れられているが、地震との関連を伝えてはいない。

私は鯨類の専門家ではないし、原因について調査できる立場でもない。しかし、今鯨類について研究している人々やこれから研究しようとしている人々の参考になればと思う。

ヒレナガゴンドウやコビレゴンドウは集団座礁をしばしば起こしている。他のハクジラと何が違うのだろうか。ゴンドウクジラ類は前頭部が前に突き出し、クチバシが短い種である。ラフバラ大学の David Goodson がディスカバリーチャンネルの撮影で興味深いことを述べている(The Ultimate Guide イルカ)。普段イルカは聴覚により情報を得ており、食料を探し回っているときのみエコーロケーションを使うというのだ。また、下顎の歯の並びがエコーロケーションの超音波の受信に関係しているという。鯨類は鼻腔で発した音を頭部にあるメロンと呼ばれる脂肪組織で屈折、収束させた音波を発する。音波の受信は下顎の骨と脂肪組織を通して内耳に伝えられると考えられている。

一方でヒゲクジラには下顎に脂肪組織が存在せず、ヒゲクジラは下顎を介して音を知覚していないと推定されている。

バンドウイルカとハナゴンドウの頭骨

上はバンドウイルカ、下はハナゴンドウの頭骨だ。バンドウイルカの顎は前方に突き出すように伸びており、歯の数も上下それぞれ50~60本の歯を供えている。ハナゴンドウは下顎に4~14本の歯を持つのみとなっている。カズハゴンドウは上下それぞれに40~50本の歯を持っている。顎が前方に伸びていない種に集団座礁の傾向があるように思う。Goodson が言うように下顎と歯の並びが音波の受信と関係しているのなら、ゴンドウクジラ類は他のハクジラよりうまく音波の情報を処理できていないのかもしれない。

ゴンドウクジラ類は集団で餌生物を追う。主に魚類や頭足類だが、日本近海のヤリイカは早春から産卵期に入り沿岸に集まってくる。また、水温や気圧の影響を受けて約10年周期で資源量が増減するという。2009年2月10日にフィリピンのマニラ湾で200頭のカズハゴンドウの集団座礁について世界自然保護基金WWF は餌不足が原因だと発表した。

The INQUIRER Network
WWF CHIEF SAYS
Hunger drove Bataan whale beaching

http://newsinfo.inquirer.net/topstories/topstories/view/20090430-202373/Hunger-drove-Bataan-whale-beaching


地震も鯨類の集団座礁も毎年世界のどこかしらで起こっていることなので結びつけるのは簡単だ。地震や地磁気だけでなく、水温や餌生物、鯨類の生態など追求すべきことは多くある。もっと連中や身の回りの事象について知る必要があるだろう。

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