ジョン・C・リリーの亡霊たち

ジョン・カニンガム・リリー(1915~2001年)はイルカとのコミュニケーションを研究したアメリカの科学者だが、欧米のイルカに対する異常なイデオロギーを築き上げた人物と言えよう。

リリーについては新潟大学人文学部の三浦 淳 教授のページが詳しい。

鯨イルカ・イデオロギーを考える(Ⅳ) ― ジョン・C・リリーの場合 ―
http://luna.pos.to/whale/jpn_miura_lily.html

私は4年前にイルカと話す日(Communication Between Man & Dolphin、John C. Lilly 著、神谷 敏郎、小澤 和幸 訳、1994)を購入したが、107ページに栞を挟んだまま読むのを止めた。リリーが鯨類を擬人化し始めたからだ。読むのは苦痛だが、改めて読み直している。今日のイルカ猟に反対する人物らとの接点が見つかったからだ。

リリーは Flipper(邦題:わんぱくフリッパー)の撮影に関わっていた。フリッパーに出演したイルカの調教を担当したのは現Save Japan Dolphinsリチャード・オバリーだ。オバリーはフリッパー役のイルカ5頭のうち1頭であったキャシーは自殺したと主張しているが、リリーもまた5頭のイルカは自殺したと主張している。

The Cove にはもう一人の外国人が関わっていた。BlueVoice.orgハーディ・ジョーンズだ。オバリーは日本の報道でしばしば登場していたので有名になっていたが、ハーディ・ジョーンズについては情報がほとんどなかった。しかし、リリーのイルカと話す日を読み返してジョーンズが何者なのかわかった。39ページに掲載された写真の解説にハーディ・ジョーンズの名前があった。

35 3頭のハンドウイルカが水中のカメラマンをじっと見つめている。カメラマンは、カリフォルニア州レッドウッド・シティーにあるマリン・ワールドに勤務するハーディ・ジョーンズである。

オバリーもジョーンズもリリーのイデオロギーを継いでいたようだ。

この二人の外国人を日本に招き、キャンペーンを行ってきたのはエルザ自然保護の会だ。エルザはオバリーとジョーンズらと静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた。今日も映像や情報を共有している。The Cove はイルカ肉中に水銀が含まれていることを問題視しているが、これはエルザの主張する内容と一致する。また、エルザは2月末に起こった太地町民へのDVD配布に関わっていないと発表しているが、「日本語版には明かな間違いがある」としている。太地町民に送られたDVDは日本語版ではなく、OPSが所有するマスター映像だったはずだが、無修正版のThe Cove を視聴させるというエルザの要望が叶えられたかたちだ。

太地町住民各戸へ郵送された「ザ・コーヴ」のDVD
http://elsaenc.net/dolphihunt/cove/dvd/

リリーの研究が始まった当時は動物や薬物に関する法律が整えられていなかった。リリーは薬物を常用するようになり、ECCO(Earth Coincidence Control Office)という機関の諜報員となって、捕鯨やマグロ漁で鯨類を絶滅させようとする SSI(Solid State Intelligence)の脅威を人類に警告することが使命だという妄想に取り付かれていたようだ。リリーのホームページはまだ残っているのだが……

the John C. Lilly Homepage
http://www.johnclilly.com/

カマイルカ

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三浦先生の著書は読みました。大変参考になりました。
シーシェパードをはじめとする環境保護ビジネスの狂信性はすべてここから生まれているわけですが、同時にイルカの軍用用途を提供したのも彼なんですよね。

リリーがイルカの研究に着手した当時は、動物の軍事利用研究が盛んに行われていました。コウモリを利用した焼夷弾、ハトを使った対艦誘導爆弾、核地雷の起爆回路をニワトリに保温させるブルーピーコックなど今では考えられない動物の利用方法が研究されていました。そうしたなか、イルカは有力視されていたのでしょう。現在は米海軍がイルカとアシカを掃海任務に随伴させているにとどまっています。

当時のリリーのように個人で鯨類を私物化することはできません。それができなかったオバリーやジョーンズはアンチヒーローを演じるしかなかったはずです。

シーシェパードのワトソンは別です。連中はあくまで人間の活動が主体であり、オバリーらのイデオロギーとは異なっていると考えます。こちらはヒッピーやギーク、ワナビー、ドロップアウト組や反体制派が主体です。
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