No Sea Shepherd - シーシェパードの財政事情

先日、非営利団体の活動資金について調べる機会があった。企業による献金には税金が発生するが、個人の寄付は免税されるらしい。寄付金集めの手段は自由だが、その使い道も自由にできるわけで、それが寄付した人の意向に沿った使われ方がされるとは限らないのである。

産経新聞の佐々木記者の記事でシーシェパードの資金状況が少しだけ見えてきた。
【海外事件簿】反捕鯨団体SSがさらに装備増強 腐乱臭詰め投擲弾も用意
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/101225/asi1012251202000-n1.htm

同業者の島を食ってきたシーシェパード

シーシェパードは5年前までは他組織に自分たちの映像を売るような弱小勢力であった。SHARK WATERTHE COVE などでそれが認められる。映画の製作者たちは良い協力者を得たつもりだったろう。しかし、後になってシーシェパードは映画製作者たちの島を食い始めるようになった。顕著なのは THE COVE のリチャード・オバリーとの一件だ。オバリーは自分が主人公でいるつもりでいたようだが、放映翌年、シーシェパードが The Cove Guardian を立ち上げオバリーの島を完全に乗っ取った。今では THE COVE = シーシェパード のように思われている。以降、オバリーからシーシェパードに接触する兆候は見られないが、SHARK WATER のロブ・スチュワートやピーター・ベシューンとは会っていたようである。

SHARK WATER
5年前まではワトソンは裏方であった。


ヘリコプター事情

これまでシーシェパードが使ってきたヒューズ300(シーシェパードはクッカバラと呼称)ヘリコプターは元米国海兵隊のクリストファー・オルトマンの所有機だったようだ。だからオルトマンの意向に反する使い方ができなかったわけだ。ヒューズ500(シーシェパードはナンシー・バーネットと呼称)は2009年にシーシェパードがボブ・バーカーからの寄付金で船舶とあわせて購入したものということになる。500へのアップグレードは宣伝効果とオルトマンの意向があったのではないだろうか。どうせなら軍で操縦していたのと同機種を使いたいだろうし、上位機種を操縦して自分のキャリアを上げたいと考えるだろう。

・N471SD

N774WN
個人の所有物だったヒューズ300


大口個人献金事情

アディ・ギルの事故は連中にとっても予想外のことだったに違いない。ピーター・べシューンを筆頭としたニュージーランド勢をライバル組織化させ、アディ・ギルという金蔓も失った。もう個人の大口献金は望めない。それでも WHALE WARS という番組を継続するには新しい船舶を購入する必要があった。だれも前回より規模が劣る番組を見たいとは思わない。そこで新しい船をローンで買った。船を Gojira と命名して金を得るつもりだ。怪獣のゴジラはあくまで表向きの発表であり、実際にはフランスのメタルバンド Gojira の宣伝をして Gojira からキックバックをもらう仕組みだ。Gojira は以前からシーシェパードに楽曲の売り上げを寄付しており、シーシェパードのために新たに5つの作品を書き下ろした。

・宣伝目的の Gojira

12月29日追記
・Gojira’s New Sea Shepherd EP To Rock Your Face Off, Save The Whales
http://www.ecorazzi.com/2010/12/29/gojiras-new-sea-shepherd-ep-to-rock-your-face-off-save-the-whales/


実質無料の労働力

維持費のかかるヘリコプターを導入したこと、船舶をローンで購入したことを考えれば、シーシェパードの財政は赤字である。ボランティアメンバーを増やしたこともそれを物語っている。ボランティアクルーは無料で行使できる労働力だからだ。時給を500円だとしよう。一人を一日8時間、30日使役すれば12万円分の労働力だ。それが50人もいれば600万円分の労働力を無料で得たことになる。現実にはそれ以上だろう。ボランティアクルーは営業マンでもある。
だが、このボランティアクルーは使い捨てだろう。日本人の協力者だったマイやマリコが戻っていない。WHALE WARS にも新顔が多い。支持を表明した有名人も継続的な活動をしていない。この団体は明らかにブラックだ。

連中はエコテロリストと呼ばれているが、その活動はテロリストと呼ぶにはあまりにも稚拙である。
ポール・ワトソンがなぜこのようなやり方をするのか、理由がある。次回、ワトソンの目的について書く。

noseaevil
JUST SAY NO TO SEA SHEPHERD!

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Bethuneも、シーシェパードのボランティア経験者が、その後シーシェパードを支持しないことが多いといっていた。ボランティアを使い捨てても、テレビの人気があればバカがいくらでも集まるということでしょうか。

それは興味深い証言です!シーシェパードのフォーラムが閉鎖された理由もその点にありそうです。その閉鎖されたフォーラムはタズパトロールの数少ない情報源だったらしいのです。エコラッジに激怒してメッセージを書き込んだ元支持者もいました。調べてみましょう。

まずはこれですね。シーキュウカンバーさんがかなり強い口調でフォーラムの閉鎖について不満を述べています。

http://www.ecorazzi.com/2010/04/08/whale-wars-season-three-promo-poster-gives-bethune-the-spotlight/#comments
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