No Sea Shepherd - 巡視船だけではないシーシェパード対策

27日、農林水産省が海上保安庁の巡視船を次期の調査捕鯨に出動させることを要請していたという報道があった。

 47NEWS
 調査捕鯨で海保巡視船の出動要請 妨害行為に備え、農水省

 http://www.47news.jp/CN/201106/CN2011062701000995.html

 ABC News
 Coast guard asked to protect Japan's whalers

 http://www.abc.net.au/news/stories/2011/06/28/3255140.htm?section=justin

巡視船の派遣には慎重論があってしかるべきだが、こうした発表は悪いものではない。シーシェパードと関係を持ったタスマニア州警察や、ロス海で最新の巡視船の試験航海を行ったニュージーランド海軍はより慎重にならざるを得ないだろう。

Tasmania police SOG
シーシェパードの船舶で訓練を行ったタスマニア州警察特殊作戦群

前回の調査捕鯨では妨害予防船が配置されていた。シーシェパードが推進装置にラインを絡めるまでは有効な作戦だった。LRAD を使用すれば、ラインの投入を実行するゴムボートのデルタチームを抑えることができる。また、ペラに絡んだ網やロープを裁断するライン・ネットカッターも存在する。危機管理産業界では民間の企業が海賊対策の製品を開発している。巡視船の派遣だけでなく、こうした手段も活用していく必要があるだろう。



シーシェパードの船をA-10で沈めてみた
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12272489
海上保安庁っぽい塗装が施されたA-10攻撃機がシーシェパードっぽい船舶を攻撃する動画。

noseaevil
Interpol requests additional information about Paul Watson in relation to a crime.
Interpol demande de l'information supplémentaire au sujet de Paul Watson par rapport à une infraction.
Interpol richiede informazioni supplementari su Paul Watson in relazione ad un crimine.

.الانتربول يطلب معلومات إضافية حول بول واتسون فيما يتعلق جريمة



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あざらし戦争

解体新書「捕鯨論争」は様々な資料を提示している。おかげで鯨類保護を標榜する団体に関連する資料も集めやすい。

森下丈二氏の著作、なぜクジラは座礁するかは読みやすい内容だが、反捕鯨団体に対する反論は的を得ており、今日の捕鯨問題の疑問はこれで納得できる部分が多い。

森下氏が著作で提示した書籍が興味深かった。ジャニス・S・ヘンケのあざらし戦争 環境保護団体の内幕(訳:三崎滋子、時事通信社出版、原題:Seal Wars!)だ。この書籍はプレミアがついていたが、取り寄せる価値があった。1987年に発行されたこの書籍には、今日もマスメディアに出てくるポール・ワトソンパトリック・ムーアらの発言が記されていた。アザラシは絶滅など危惧されておらず、資金集めに利用しやすく、基金のほとんどは学童や年金生活者らから集められたことを本人が発言している。「捕鯨論争」には調査捕鯨をする側がマスメディアを利用したという概論があるが、マスメディアを利用し事実を歪曲して基金を集めたのは、グリーンピースやシーシェパード、IFAW(国際動物福祉基金)らのほうが当てはまる。

あざらし戦争には、アザラシの保護を標榜して今日の地位を築いた人物らの名前が記されている。この書籍は今後動物を利用したゴロ集団を追及する上で参考になるだろう。

クジラ、イルカ、哺乳類だけですか?
あざらし戦争にはカナダ漁業海洋省に寄せられた抗議文書が掲載されている。
一部の自己顕示欲の塊のために、根拠のない抗議が殺到する様は恐ろしいものだ。


THE COVE ザ・コーヴ - 10年前の疑惑

解体新書「捕鯨論争」の参考文献一覧で目を引いたのは森下丈二氏の著作、なぜクジラは座礁するかだった。森下氏は THE COVE にも登場していたので印象に残っていた。著書は2002年の発行だが、ここに関連する文章があった。



 最近、クジラで問題視されたのは水銀汚染の例である。二〇〇〇年五月に開催された日本食品衛生学会で、クジラの肝臓を茹でたものから高濃度の水銀を検出したと発表があった。実はこの「クジラの水銀」は、沿岸漁業で捕獲された「イルカの肝臓」から出た水銀である。(第98項から)

 付け加えると、危険なのは人工的につくり出す化学物質の有機水銀であり、自然界に存在する水銀ではない。よく知られている水俣病の場合、原因となったのは人工的に作られた有機水銀(メチル水銀)である。無機水銀の危険性ははるかに小さい。現在、厚生労働省が沿岸水域で捕獲されたイルカ肉の水銀濃度調査を実施しているが、その水銀は無機水銀とみてよいと思える。
 そもそも日本人の毛髪を検査すると白人より時には二~一〇倍も、水銀濃度が高い。これは、日本が〝火山国〟の環境のために生じる現象である。
 日本列島は火山列島といえるくらい火山が多いし、海底火山もたくさんある。水銀はそこから排出され、自然界に〝漂って〟いる。そのため日本人の「水銀含有量」がそもそも高いのだ。毛髪から高濃度の水銀を検出するからといって、他国民より日本人の健康度が劣り、寿命が短いわけでもないのは、ご存知のとおりである。(第99項から)



森下氏はさらにこうも記していた。



 それは、日本の第一薬科大学と米ハーバード大、英グリニッジ大の「合同調査チーム」が、日本国内で販売されているクジラの肉を検査したところ、高濃度の水銀が検出された、という「事件だ」。(第103項から)



これらは重要な文章だった。「日本食品衛生学会」とイルカ&クジラ・アクションネットワークIKAN)と同住所に存在した「食品汚染を考える市民の会」と同時に検索したところ、その団体が2000年に有料で配布していた文章がヒットした。

 捕鯨論争
 http://www4.big.or.jp/~kyusoku/whalwar.htm

「イルカ肉には多量の水銀が含まれている」「イルカ肉は鯨肉に偽装され流通している」、THE COVE はこれと同じ主張を展開する。それもそのはず、IKAN はコーヴの制作に加担していたからだ。水銀を理由にした主張を展開する団体としてエルザ自然保護の会がある。これも制作に関わっていた。

 THE COVE ザ・コーヴ - 外国人活動家を招き入れる日本人②


THE COVE は「イルカ肉により第二の水俣病がもたらされる」とも主張しているが、水俣病は世界的にも珍しい水俣湾という閉鎖された海域に人為的に有機水銀を排出され、それを蓄積した魚介類を人々が摂取してしまった悲劇的な結果であり、鯨類の肉を摂取することとはメカニズムが根本的に異なる。

森下氏によれば、水産庁として追試を行うために標本の提供を要求したが、検査した側は応じなかったという。

THE COVE の疑惑に関しては、岩谷文太氏のブログが非常に参考になる。

 『ザ・コーヴ』の演出と虚偽 (2) ~水銀汚染神話の嘘
 http://redfox2667.blog111.fc2.com/blog-entry-265.html

10年前と変わらぬロジックで水俣病とイルカ猟を結びつけただけでなく、出演者の社会的信用すらも貶める映画で名声を得た者がいる。私はこれらの活動を放っておくつもりはない。

カマイルカ

シャチをめぐる論争

マスメディアは公共性が高いとはいえ、各々に顧客を持つ。発信される情報には意図があり、中立、公正であるとは限らない場合がある。アメリカで最も権威があるとされる科学誌のサイエンス誌、アメリカの科学会にもそのような性質があるようだ。

ウィリアム・ソウルゼンバーグの著書、捕食者なき世界(原題:WHERE THE WILD THINGS WERE)に興味深い内容があった。北太平洋における哺乳類の減少をシャチの捕食によるものであることを示した論文を、サイエンス誌は2度も拒否したというのだ。

犯人はシャチ?

アリューシャン列島のラッコを研究していたジェームズ・エステスがラッコの減少に気付き、その原因がシャチであることを示唆した。恒温動物であるシャチは大型のサメの10倍の代謝量を持ち、一日に160000~240000カロリー、体重の5%の量の肉を摂取するという。ラッコだけで換算すると一日に4・5匹ラッコを食うことになり、6年間で40000匹のラッコの消失は、わずか3.7頭のシャチが捕食する量と同等だという。このときエステスがサイエンスに送った仮説は1998年10月に掲載された。

後にエステスはアザラシやトドなどの鰭脚類の減少の原因を究明する調査委員となるが、鰭脚類の減少もシャチ以外では説明がつかず、エステスとアラン・スプリンガーは捕鯨モラトリアム以前に行われた大規模な捕鯨がシャチの食料を奪い、鰭脚類を捕食するようになった可能性を唱えた。

2002年、エステスとスプリンガーは他7人の共著者と正式な論文サイエンスに送ったが、掲載を拒否された。二度目も拒否された。サイエンスの対応を不服とした調査委員会のロバート・ペインはエステスらの論文を米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載させた。

 Sequential megafaunal collapse in the North Pacific Ocean: An ongoing legacy of industrial whaling?
 北太平洋における大型動物相の連鎖的崩壊:今も残る商業捕鯨の負の遺産か?

 http://www.pnas.org/content/100/21/12223.full.pdf

この仮説が発表されるや否や、エステスらには批判のメールが届き、後にはこれに対する論文が発表された。

 KILLER WHALES, WHALING, AND SEQUENTIAL MEGAFAUNAL COLLAPSE IN THE NORTH PACIFIC: A COMPARATIVE ANALYSIS OF THE DYNAMICS OF MARINE MAMMALS IN ALASKA AND BRITISH COLUMBIA FOLLOWING COMMERCIAL WHALING
 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1748-7692.2006.00076.x/full

 KILLER WHALES AND MARINE MAMMAL TRENDS IN THE NORTH PACIFIC―A RE-EXAMINATION OF EVIDENCE FOR SEQUENTIAL MEGAFAUNA COLLAPSE AND THE PREY-SWITCHING HYPOTHESIS.
 http://iwcoffice.org/_documents/sci_com/SC59docs/SC-59-ForInformation36.pdf

この事案からうかがい知れるのは、科学会にも鯨類に対する新しい知見を排除しようとする保守派が存在するということだ。エステス、スプリンガーらはフィールドワークを行い、ラッコやシャチの行動を直に観察してきた研究者だ。気候の変動や人類の漁業以外にも生態系を変動させている要因は広く知られるべきだろう。

作家に翻弄された国内の捕鯨問題

今、鯨類や捕鯨、水産に関連する書籍を集めている。解体新書「捕鯨論争」という書籍のためだ。

どこかで目にした文章や図、グラフ。「」を利用した皮肉的な強調。反・反捕鯨捕鯨サークルという言葉。レッテル貼りを批判した書籍とは到底思えない。

マスメディアで取り扱われた調査捕鯨に対する批判の発信元は環境保護団体やフリージャーナリストによるものだった。イルカ&クジラアクションネットワークグリーンピースジャパンと連動しており、このフリージャーナリストは元グリーンピースジャパンの捕鯨担当だった。

これらは長年にわたり、水産庁ならびに調査捕鯨に関連する団体、マスメディアを批判してきたが、自分たちの存在をどう考えているのか。捕鯨に批判的な文章を発信してきたのは朝日新聞とその元委員が設立したJANJANというインターネット新聞が主で、Japan Times や Guardian のような外国メディアも同様の情報を発信している。

私はもともと調査捕鯨には懐疑的だった。なぜ捕鯨モラトリアムにも関わらず、こんなにも鯨肉が手に入るのかが疑問だった。しかし、調べてみれば捕鯨はまだ続いていたし、調査捕鯨も止める理由が見つからなかった。逆に批判的な意見に対し疑問を呈するようになった。このような主張をする者らのほとんどが生物を直接扱う職にはなく、物書き、作家だったからだ。

国内のNGOが成果を出せない理由は、個人主義の人間が運営しているからだ。自己主張が強いだけで他との協調性を欠いている。政府や水産庁が不正を働いているなどと喧伝する前に自分らの組織を見直すべきだろう。オンブズマン(行政機関を外部から調査、監視する立場)の必要性がこの書籍では叫ばれているが、監視が必要となるのは強硬な手段をとり続けるNGOの方だろう。

「真実が靴を履く間に、嘘は地球を半周する」ようであるから、これから内容を吟味させてもらう。どこかの団体と違い、私のブログはコメントを許可している。

No Sea Shepherd - 北上するブリジット・バルドー

17日、シーシェパードの船舶 Brigitte Bardot(ブリジット・バルドー)がイタリアシチリア州の島 Pantelleria(パンテッレリーア)から出航し、北上していることを確認した。

デンマーク領フェロー諸島で行われるゴンドウクジラ猟を対象とした Whale Wars Faroe の制作の情報がある。船舶と人員を二分して活動を同時進行させる可能性がある。

SEA NO EVIL
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No Sea Shepherd - 北上し始めたブリジット・バルドー

シーシェパードの船舶 Brigitte Bardot(ブリジット・バルドー)がイタリアシチリア州の島 Lampedusa e Linosa(ランペドゥーザ・エ・リノーザ)沖を北上していることを確認した。

(財)日本鯨類研究所 提供

(財)日本鯨類研究所 提供
(財)日本鯨類研究所
MV Brigitte Bardot is mob's nest.

noseaevil
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Sea Shepherd Conservation Society attacked Tunisian ships.

11日、シーシェパードがチュニジアの船舶にハラスメントを行う映像を公開した。映像はTBSの YouTube サイトで確認できる。

 TBS News-i
 シー・シェパード、マグロ漁を妨害

 https://www.youtube.com/watch?v=M7bENPC0sTU

シーシェパードのゴムボート班(シーシェパードは Delta team と呼称)が漁船に接近し、それらを Steve Irwin 上の人員が撮影したもののようだ。漁船側も小型艇を出し、物を投げつけ応酬している。

シーシェパードはこうした映像を公開して被害者を演じる。こうして注目を集め、将来行われるであろう資源管理や保護政策を自分たちの活動がきっかけだとふれまわる。

シーシェパードらはマスメディアと密接な関係を持ち恣意的な扇動を行ってきた。これからはこのようなパフォーマンスを許さない風潮をつくっていかなければならないだろう。

(財)日本鯨類研究所 提供
(財)日本鯨類研究所 提供
エンジン付ゴムボートは機動性があり追うのは難しいが、ロープや網のような浮遊物に弱い。

noseaevil
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鯨肉の在庫量にまつわるプロパガンダ

前回、鯨肉の消費量だけが極端に低下しているのではないと検証した。もう一つのプロパガンダは鯨肉の在庫量を根拠としたものだ。

「鯨肉不良在庫説」は産経新聞や朝日新聞などで2006年に発信された。発信元はイルカ&クジラ・アクション・ネットワークIKAN)だ。この内容が個人のブログなどで取上げられ、9月には讀賣新聞やJ-CASTがこれを記事とした。

J-CASTニュースは「ビジネス&メディアウォッチ」の名の通り、さらに突っ込んだ内容を掲載していた。なぜかこの内容を第57回国際捕鯨委員会に報告したとするグリーンピースジャパン(この誤報は後に訂正された)と水産庁の双方を取材していた。

 J-CASTニュース
 クジラ在庫 「ダブつき」の真相

 http://www.j-cast.com/2006/09/14002955.html?p=1

一方読売新聞は鯨肉消費拡大の課題についてまで検証していた。この時点で日本鯨類研究所は鯨肉供給量を7000~8000tにまで増やすことを発表していたことは興味深い。

 YOMIURI ONLINE
 クジラ、どんどん売り込め!

 http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20060905gr01.htm


「鯨肉不良在庫説」はウィキペディア鯨肉の項目を見れば懐疑的にならざるを得ない。

 ウィキペディア日本語版
 鯨肉・現在の流通・日本での流通・供給過多との指摘

 http://ja.wikipedia.org/wiki/鯨肉

同じくウィキペディアの在庫の項目を見てみよう。

 ウィキペディア日本語版
 在庫

 http://ja.wikipedia.org/wiki/在庫


 在庫(ざいこ)とは、企業・商店などが加工や販売するために保有する原材料・仕掛品・製品あるいは商品などの財貨を指す。

 需要の急激な変化や生産過程における異常な消費(内部不良など)、供給元の不慮の災害、搬送品の滞留(港湾ストなど)などによる生産停止が現実に起きており、これらのリスクを回避するために安全在庫の積み増しが行われる。

 流通業においては在庫は必ずしも悪とされていない。


在庫は無駄ではなく、資産である。消費者には「在庫」という言葉には「在庫処理」「不良在庫」というイメージがあるのだろうか。会社に勤めている人間ならば、顧客のニーズに対して「在庫がない」という返答こそ致命的なことであることを理解していても良さそうなものだ。

他の魚介類や畜肉は、需要に対して大量に生産した物を毎日捌き続けて事業を継続するフロー型ビジネスと言えよう。フロー型ビジネスでは在庫を抱えない。鯨肉の場合、販売が見込まれる特定の地域に公平に分配することを目的とした今の販売形態は、特定の顧客から長期的に売り上げを得るストック型ビジネスに共通するものがある。さらに調査捕鯨後にもたらされる入庫が実質年2回しかない。在庫がなければ事業すら成り立たない。事業を継続するには常に在庫を抱え、拡大するには在庫を増やす必要がある。

需要が見込まれず、不良在庫を抱えた場合どうするか。価格を下げて販売してしまうか、廃棄してしまえば良い。これは物を生産する企業が恒常的に行っていることだ。


捕鯨は衰退してきたが、多様性を求められる現代社会において、調査捕鯨はまだ継続する価値がある。それは副産物の鯨肉だけではない。調査捕鯨を行う機関は魅力的な資産を持っている。多様性を求められる現代社会において、それはビジネスチャンスとなるかもしれない。そのことに関係者は気付いて欲しい。

(財)日本鯨類研究所 提供
(財)日本鯨類研究所 提供
1998年12月7日 第一京丸にハラスメントを行うグリーンピース。

鯨肉の消費量にまつわるプロパガンダ

AFP通信が2010年3月4日に発信したおもしろいグラフが検索でヒットした。

AFP BB ニュース解説画像
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2705226/5439715

以下はAFPが作成したグラフの数値を表計算ソフトに入れ出力したものだ。AFPのグラフと同じものだと考えてもらってよい。

クジラの捕獲数と消費量

これはおもしろいグラフだ。なぜなら日本人の鯨肉摂取量と捕獲頭数との関連が不明だからだ。さも「日本人は鯨肉を一日平均0.1gしか食べていないのに年間1000頭もクジラを捕殺している」とでも言いたそうだ。

まず、日本人の食生活における鯨肉のグラフがいつのものなのか明記されていない。出典が厚生労働省であるため、調べればわかるだろう。

次にクジラの年間捕獲数を並べた意図が不明だ。消費量に対しては生産量、重さを単位としたグラフを並べるのが普通だろう。

このグラフからさらにおもしろいことがわかる。鯨肉の年間消費量だ。0.1gに365日を掛け、さらに日本の人口を掛けると年間消費量が得られる。仮に日本の人口を1億人だとすると、3650tとなる。豚肉はどうだろうか。ゆうに100万tを超える。では生産量はどうなのか。ここであの見にくいグラフの登場だ。

IKAN
急増するクジラ肉の在庫と“遊水池”みたいな隠れ在庫の出現
~統計から外された冷凍庫 アイスランド産ナガス肉~

http://homepage1.nifty.com/IKAN/news/110105.html
IKANグラフ

2004年の鯨肉の生産量は4000t。wikipedia によれば2004年度の国内豚肉生産量は88.4万トン、884000tである。さらに輸入豚肉は国内生産量に匹敵する86.2万トン、合計で1746000tである。436倍も生産量が違うものを比較して「鯨肉の消費量は少ない」などと主張するのはおかしな話だろう。

「鯨肉の消費量が少なくなってきている」のは確かだ。しかし、牛肉も2000年から2009年までに消費量が30パーセントも落ち込んでいる。BSEや口蹄疫、鶏肉も鳥インフルエンザで買い控えがおきた。魚介類もこの10年で20パーセント消費量が落ち込んでいる。鯨肉の場合、消費量が低迷し始めたのは2007年。この年に何が起こったか?サブプライム問題による世界的な不景気。前年に比べ生産量が減少。シーシェパードが Steve Irwin を投入し本格的に妨害活動を開始。これらを考えれば、鯨肉の需要だけが低迷しているとは考えにくい。逆に生産量と消費量がほぼ同等で安定しているとも言える。

鯨肉の需要低迷を理由に捕鯨をやめさせたがる勢力があるが、これらは信用できない。「農水省が認めた」、「共同船舶が認めた」などと言葉尻を捕らえ自己主張をする者のやり方は社会運動標榜ゴロとなんら変わりはない。
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D'z

Author:D'z
D'z(ダイズ、ディズとでも)
危険なこと、汚れることが大好き
サメ野朗。

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