THE COVE ザ・コーヴ - 外国人活動家を招き入れる日本人②
もっと早くにこの映画を観ておくべきだった。この映画を観たからと言って私は考えを変えるつもりはない。
まず、私はチャプター12から視聴した。エンドクレジットに制作に関わった人物らの名前が出るからだ。
Japanese Consultant SAKAE HEMMI
Stock Footage MASATO SAKANO, CIRCLET
Special thanks
DOLPHIN & WHALE ACTION NETWORK
SEA SHEPHERD CONSERVATION SOCIETY
NANAMI KURASAWA
※注意:Special thanks には本編中で批判的に描かれた人々の名前も表示されている
以前、外国人活動家を招き入れる日本人 というエントリを綴ったが、このとき私はまだ映画を観ていなかった。しかし、エルザ自然保護の会がこの映画と連動して活動していることは知っていた。SAKAE HEMMI はエルザの 辺見 栄 のことだ。
シーシェパードに日本の調査捕鯨船の位置情報を伝えていると言われていた Taz patrol という集団が twitter で Masato という人物とコンタクトを取りたがっていたので、イルカの映像を撮っているという 坂野 正人 が映画の制作に協力しているのではないかと推測していたが、やはりサークリットの 坂野 正人 で間違いなかった。
DOLPHIN & WHALE ACTION NETWORK はイルカ&クジラアクションネットワークで、NANAMI KURASAWA は同団体の事務局長 倉澤 七生 のことだ。
THE COVE ザ・コーヴ の公開後、シーシェパードの人員が派手にハラスメントを行ったために日本の団体の存在が隠れてしまっているが、これらは長年、鯨類に直接携わる人々に圧力をかけていた。これらが外国人活動家を日本で活動できるように下支えをしているのは間違いないようだ。

※この映画が影響力を持ってしまっているのは、アメリカの事業家であるジム・クラーク James H. Clark が関わっているからだ。クラークは世界自然保護基金 WWF の役員でもある。
まず、私はチャプター12から視聴した。エンドクレジットに制作に関わった人物らの名前が出るからだ。
Japanese Consultant SAKAE HEMMI
Stock Footage MASATO SAKANO, CIRCLET
Special thanks
DOLPHIN & WHALE ACTION NETWORK
SEA SHEPHERD CONSERVATION SOCIETY
NANAMI KURASAWA
※注意:Special thanks には本編中で批判的に描かれた人々の名前も表示されている
以前、外国人活動家を招き入れる日本人 というエントリを綴ったが、このとき私はまだ映画を観ていなかった。しかし、エルザ自然保護の会がこの映画と連動して活動していることは知っていた。SAKAE HEMMI はエルザの 辺見 栄 のことだ。
シーシェパードに日本の調査捕鯨船の位置情報を伝えていると言われていた Taz patrol という集団が twitter で Masato という人物とコンタクトを取りたがっていたので、イルカの映像を撮っているという 坂野 正人 が映画の制作に協力しているのではないかと推測していたが、やはりサークリットの 坂野 正人 で間違いなかった。
DOLPHIN & WHALE ACTION NETWORK はイルカ&クジラアクションネットワークで、NANAMI KURASAWA は同団体の事務局長 倉澤 七生 のことだ。
THE COVE ザ・コーヴ の公開後、シーシェパードの人員が派手にハラスメントを行ったために日本の団体の存在が隠れてしまっているが、これらは長年、鯨類に直接携わる人々に圧力をかけていた。これらが外国人活動家を日本で活動できるように下支えをしているのは間違いないようだ。

※この映画が影響力を持ってしまっているのは、アメリカの事業家であるジム・クラーク James H. Clark が関わっているからだ。クラークは世界自然保護基金 WWF の役員でもある。
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期待の捕鯨とイルカ漁に関する情報サイト「くじらとーく」
素晴らしいサイトが登場した。福田へたれさんが制作されている「くじらとーく」というサイトだ。
くじらとーく kujira.tk
http://kujira.tk/index.php/news/index
まだ未完成のコンテンツが多いが、ページは非常に見やすい配置となっている。
何よりも心意気に惚れた。できる限りの手段を講じ、くじらとーくのコンテンツの充実を支援したい。
くじらとーく kujira.tk
http://kujira.tk/index.php/news/index
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何よりも心意気に惚れた。できる限りの手段を講じ、くじらとーくのコンテンツの充実を支援したい。
No Sea Shepherd - シーシェパードはイベント会社
エコテロリストと呼ばれているシーシェパードだが、テロリストという言葉が連中を過大評価させてしまっている。私はシーシェパードを「イベント会社」と認識して対策していく必要もあると考えている。
中古船舶を買うことは難しくない
3隻の船舶とヘリコプターを運用しているシーシェパードは資金繰りがいいと思われているが、そうとは限らない。船舶は維持が難しく、買い手も限られてくるため値崩れする。例えば、調査捕鯨に傭船されている日新丸は1986年の新造当初は70億円だったが、日本水産(ニッスイ)から共同船舶に譲られた時の価格は15億5000万円であった。また、シーシェパードがカナダに没収されたファーレイ・モウワットは官公庁オークションにかけられ、わずか5000ドルで落札された。

(財)日本鯨類研究所 提供
シーシェパードがこれまで運用してきた船舶はすべて中古。
船舶は主要メンバーの仮住居にもなっている。
中古船舶を買うこと自体は難しいことではない。しかし、維持管理するのにコストがかかる。シーシェパードはその解決策を持っている。イベントの企画とボランティアだ。
出資者に注目させるためのイベント
シーシェパードは年中キャンペーンを行っている。南極海の調査捕鯨に対するキャンペーンの後、地中海へ移りマグロ漁、フェロー諸島のゴンドウ猟に対するキャンペーンを行う。それ以外にも SEA NO EVIL ART SHOW という反捕鯨をテーマにした絵画作品の展示会や NIGHT FOR THE OCEAN といったパーティを行っている。
こうしたイベントは侮れない。入場料はもちろんグッツの販売や絵画のオークションは直接的な収入となるが、それよりも大きいのが人脈づくりだ。セレブリティの人々ほど自己啓発の機会となるパーティやセミナー、懇親会などのイベントへの参加意欲が高い。ここでそうした人々と親交を深めればパトロンやスポンサーとして取り込める。毎年映画俳優や著名人をゲストに招くのも、そうした人々や交流を求める人々を呼び込むためだ。
無償の労働力となるボランティア
シーシェパードを支持する取り巻きは直接利害関係のない者たちだ。インターネットでの煽動に関わるうちに、自己啓発をシーシェパードに求めるものがボランティアとして直接活動に参加しようとする。こうしたボランティアは無償であることが日本人のマリコや親川らにより証言されている。船舶の航行に関わる労働が無償になるということはどういうことか?日本には船員手当てや船員保険といった制度がある。船舶上での労働にはそれだけの対価が支払われるべきだが、シーシェパードはボランティアという名目で労働者を使い倒すことができる。ボランティアのコネクションや持ち込み品も利用できる。しかし、外国人ボランティアはもっても2年。シーシェパードの活動に従事したがる者が渡航費や海外での生活費を維持できる水準にあるとは考えにくい。しばらくはシーシェパードでの活動をネタにメディアに売り込むことができるが、見返りはない。活動を継続できるのは活動で収入を得ている一部のクルーと、オーストラリアやニュージーランドなどに在住する協力者だけだろう。

(財)日本鯨類研究所 提供
契約を交わしていたニュージーランド人のピーター・べシューンですら「個人の独断で行われた行為」という理由で組織から切り捨てられた。日本でもエルザ自然保護の会や日本のイルカを救いましょうといった団体が関係者に手紙を書くことを要求しているが、その意味を考えたほうが良い。これら団体のボランティアをするということは、無償で不正行為を代行し、その責任を負わされるということだ。
プロの経営者がいる
ポール・ワトソンという自己顕示欲の怪物だけでここまでできるとは考えにくい。背後には経営のノウハウを持つ者がいる。シーシェパードは反捕鯨団体とも呼ばれているが、その活動は鯨類に限られていない。当初はタテゴトアザラシ猟に対する活動が主だった。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺があるが、それは当てはまらない。リスクを分散することは投資の基本でもある。複数の分野で活動していれば、いずれかの分野で失敗しても破綻しない。すべての海洋動物、果ては地球、環境などといった大風呂敷を広げておけばいくらでも活動できることだ。その方がエコロジーやアニマルライツといった分野の団体とコネクションを作りやすく、支持者も得られる。年中イベントが行われていることからも、経営も巧くやっているといった印象を受ける。
今後どうするべきか
私がシーシェパードの問題に興味を持ったのは2年前になるが、このような反体制を唱えるリベラルな団体が野放しにされていることに驚いた。シーシェパードやグリーンピースに対する反発は急増したが、それまで静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた団体に対しては批判的な情報がまったく出てこなかった。こうした団体がインターネットの情報を制していたのだ。団体を乱立させ、複数の活動を同時進行させ、自分たちに批判的な内容を表示させない。これからやらなければならないことは、騒動に関わる団体や人物を分析して情報を発信することだろう。パトロンやスポンサーもインターネット上の情報を分析している。また、これら市場のパイを奪う対抗手段を講じることだ。グッズの販売、宣伝。シーシェパードをイベント会社として考えればその対抗策も見えてくるだろう。

4D master スカイネットが販売している ホホジロザメの解剖模型
鯨類研究所が監修した鯨類の解剖模型などが発売されれば私は絶対に買う。

シーシェパードらと対をなす存在があっても悪くない。

視覚に訴える手段も必要だ。
中古船舶を買うことは難しくない
3隻の船舶とヘリコプターを運用しているシーシェパードは資金繰りがいいと思われているが、そうとは限らない。船舶は維持が難しく、買い手も限られてくるため値崩れする。例えば、調査捕鯨に傭船されている日新丸は1986年の新造当初は70億円だったが、日本水産(ニッスイ)から共同船舶に譲られた時の価格は15億5000万円であった。また、シーシェパードがカナダに没収されたファーレイ・モウワットは官公庁オークションにかけられ、わずか5000ドルで落札された。

(財)日本鯨類研究所 提供
シーシェパードがこれまで運用してきた船舶はすべて中古。
船舶は主要メンバーの仮住居にもなっている。
中古船舶を買うこと自体は難しいことではない。しかし、維持管理するのにコストがかかる。シーシェパードはその解決策を持っている。イベントの企画とボランティアだ。
出資者に注目させるためのイベント
シーシェパードは年中キャンペーンを行っている。南極海の調査捕鯨に対するキャンペーンの後、地中海へ移りマグロ漁、フェロー諸島のゴンドウ猟に対するキャンペーンを行う。それ以外にも SEA NO EVIL ART SHOW という反捕鯨をテーマにした絵画作品の展示会や NIGHT FOR THE OCEAN といったパーティを行っている。
こうしたイベントは侮れない。入場料はもちろんグッツの販売や絵画のオークションは直接的な収入となるが、それよりも大きいのが人脈づくりだ。セレブリティの人々ほど自己啓発の機会となるパーティやセミナー、懇親会などのイベントへの参加意欲が高い。ここでそうした人々と親交を深めればパトロンやスポンサーとして取り込める。毎年映画俳優や著名人をゲストに招くのも、そうした人々や交流を求める人々を呼び込むためだ。
無償の労働力となるボランティア
シーシェパードを支持する取り巻きは直接利害関係のない者たちだ。インターネットでの煽動に関わるうちに、自己啓発をシーシェパードに求めるものがボランティアとして直接活動に参加しようとする。こうしたボランティアは無償であることが日本人のマリコや親川らにより証言されている。船舶の航行に関わる労働が無償になるということはどういうことか?日本には船員手当てや船員保険といった制度がある。船舶上での労働にはそれだけの対価が支払われるべきだが、シーシェパードはボランティアという名目で労働者を使い倒すことができる。ボランティアのコネクションや持ち込み品も利用できる。しかし、外国人ボランティアはもっても2年。シーシェパードの活動に従事したがる者が渡航費や海外での生活費を維持できる水準にあるとは考えにくい。しばらくはシーシェパードでの活動をネタにメディアに売り込むことができるが、見返りはない。活動を継続できるのは活動で収入を得ている一部のクルーと、オーストラリアやニュージーランドなどに在住する協力者だけだろう。

(財)日本鯨類研究所 提供
契約を交わしていたニュージーランド人のピーター・べシューンですら「個人の独断で行われた行為」という理由で組織から切り捨てられた。日本でもエルザ自然保護の会や日本のイルカを救いましょうといった団体が関係者に手紙を書くことを要求しているが、その意味を考えたほうが良い。これら団体のボランティアをするということは、無償で不正行為を代行し、その責任を負わされるということだ。
プロの経営者がいる
ポール・ワトソンという自己顕示欲の怪物だけでここまでできるとは考えにくい。背後には経営のノウハウを持つ者がいる。シーシェパードは反捕鯨団体とも呼ばれているが、その活動は鯨類に限られていない。当初はタテゴトアザラシ猟に対する活動が主だった。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺があるが、それは当てはまらない。リスクを分散することは投資の基本でもある。複数の分野で活動していれば、いずれかの分野で失敗しても破綻しない。すべての海洋動物、果ては地球、環境などといった大風呂敷を広げておけばいくらでも活動できることだ。その方がエコロジーやアニマルライツといった分野の団体とコネクションを作りやすく、支持者も得られる。年中イベントが行われていることからも、経営も巧くやっているといった印象を受ける。
今後どうするべきか
私がシーシェパードの問題に興味を持ったのは2年前になるが、このような反体制を唱えるリベラルな団体が野放しにされていることに驚いた。シーシェパードやグリーンピースに対する反発は急増したが、それまで静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた団体に対しては批判的な情報がまったく出てこなかった。こうした団体がインターネットの情報を制していたのだ。団体を乱立させ、複数の活動を同時進行させ、自分たちに批判的な内容を表示させない。これからやらなければならないことは、騒動に関わる団体や人物を分析して情報を発信することだろう。パトロンやスポンサーもインターネット上の情報を分析している。また、これら市場のパイを奪う対抗手段を講じることだ。グッズの販売、宣伝。シーシェパードをイベント会社として考えればその対抗策も見えてくるだろう。

4D master スカイネットが販売している ホホジロザメの解剖模型
鯨類研究所が監修した鯨類の解剖模型などが発売されれば私は絶対に買う。

シーシェパードらと対をなす存在があっても悪くない。

視覚に訴える手段も必要だ。
震災のボランティアに行く前に
宮城県から戻ったが、震災に対する支援の仕方を考えなければならない。
飲料、インスタント食品などは一部の地域を除けばもう必要ない。天井まで重ねられたダンボールを処理しなければならないのは受け入れた側だ。
また、短期間のボランティアは迷惑になる可能性がある。県外から来た連中が、持ち込んだ物を持ち帰りたくないために被災地に置いていくようなことをしている。廃棄物の処理が問題となっているのにも関わらず、ゴミの分別もしない。まだ品数の少ない市街地のコンビニエンスストアで買い物をして、ごみを現地に置いていくのだから始末に終えない。私の帰りの荷物は行きより増えた。
軍や自衛隊はインフラなどを独自に確保できる自己完結性を持っているが、個人はそうではない。被災地で活動したいと思うのなら、自身の私生活から配慮しなければならないことがある。
また、被災地の写真を撮って回る行為は厳に慎んで欲しい。これが現地の人たちの願いだ。
野次馬は来るな。
飲料、インスタント食品などは一部の地域を除けばもう必要ない。天井まで重ねられたダンボールを処理しなければならないのは受け入れた側だ。
また、短期間のボランティアは迷惑になる可能性がある。県外から来た連中が、持ち込んだ物を持ち帰りたくないために被災地に置いていくようなことをしている。廃棄物の処理が問題となっているのにも関わらず、ゴミの分別もしない。まだ品数の少ない市街地のコンビニエンスストアで買い物をして、ごみを現地に置いていくのだから始末に終えない。私の帰りの荷物は行きより増えた。
軍や自衛隊はインフラなどを独自に確保できる自己完結性を持っているが、個人はそうではない。被災地で活動したいと思うのなら、自身の私生活から配慮しなければならないことがある。
また、被災地の写真を撮って回る行為は厳に慎んで欲しい。これが現地の人たちの願いだ。
野次馬は来るな。
No Sea Shepherd - 止めなければならないシーシェパードのパラオ進出
水面下で関係者たちが動いていたことは私にもわかった。しかし、事態はもっと深刻だ。シーシェパードのパラオ進出は絶対に許してはならない。危惧されるのは漁業関係者に対するハラスメントだけではない。想定される最悪のシナリオはクーデター。国盗りが行われることだ。
パラオの位置を世界地図で確認してみることだ。周辺の国はどこか?フィリピンやインドネシアが近い。フィリピンもインドネシアも国内でゲリラやテロ組織が活発に活動しており、小火器の密造が盛んだ。
シーシェパードの連中を観察してみるがいい。





(財)日本鯨類研究所 提供

スパッドガンやペイントボールのように銃のようなものを好む人員が集まり、軍事転用が可能な船舶とヘリコプターを運用している組織にそのような志を持った人員が複数ボランティアを装って紛れ込めば、パラオのように軍隊を持たない国の掌握は可能だ。シーシェパードの人員には軍や警察経験を持つものもいる。同じオセアニア国家であるフィジーでは2000年に入ってからも軍事クーデターが起こっている。
ポール・ワトソンにこのような力があるとは思えないが、私が懸念しているのはシーシェパードUK、イギリスの支部だ。シーシェパードの現CEO はシーシェパードUKの Steve Roest だが、イギリスは現代でも数々の傭兵を輩出している。2004年にアフリカの小国、赤道ギニアでクーデターを計画したサイモン・マン(Simon Mann)はイギリス人だった。マンのバックにはスペンサー伯爵やマーク・サッチャー(マーガレット・サッチャーの息子)らがいた。
今後、シーシェパードがそのような存在となりうる可能性がないとは言えない。多国籍の人員を抱える組織をオセアニアのような小国家の根幹に招くことは危険だと警告する。現に私はそれを考えた。

パラオの位置を世界地図で確認してみることだ。周辺の国はどこか?フィリピンやインドネシアが近い。フィリピンもインドネシアも国内でゲリラやテロ組織が活発に活動しており、小火器の密造が盛んだ。
シーシェパードの連中を観察してみるがいい。





(財)日本鯨類研究所 提供

スパッドガンやペイントボールのように銃のようなものを好む人員が集まり、軍事転用が可能な船舶とヘリコプターを運用している組織にそのような志を持った人員が複数ボランティアを装って紛れ込めば、パラオのように軍隊を持たない国の掌握は可能だ。シーシェパードの人員には軍や警察経験を持つものもいる。同じオセアニア国家であるフィジーでは2000年に入ってからも軍事クーデターが起こっている。
ポール・ワトソンにこのような力があるとは思えないが、私が懸念しているのはシーシェパードUK、イギリスの支部だ。シーシェパードの現CEO はシーシェパードUKの Steve Roest だが、イギリスは現代でも数々の傭兵を輩出している。2004年にアフリカの小国、赤道ギニアでクーデターを計画したサイモン・マン(Simon Mann)はイギリス人だった。マンのバックにはスペンサー伯爵やマーク・サッチャー(マーガレット・サッチャーの息子)らがいた。
今後、シーシェパードがそのような存在となりうる可能性がないとは言えない。多国籍の人員を抱える組織をオセアニアのような小国家の根幹に招くことは危険だと警告する。現に私はそれを考えた。

ジョン・C・リリーの亡霊たち
ジョン・カニンガム・リリー(1915~2001年)はイルカとのコミュニケーションを研究したアメリカの科学者だが、欧米のイルカに対する異常なイデオロギーを築き上げた人物と言えよう。
リリーについては新潟大学人文学部の三浦 淳 教授のページが詳しい。
鯨イルカ・イデオロギーを考える(Ⅳ) ― ジョン・C・リリーの場合 ―
http://luna.pos.to/whale/jpn_miura_lily.html
私は4年前にイルカと話す日(Communication Between Man & Dolphin、John C. Lilly 著、神谷 敏郎、小澤 和幸 訳、1994)を購入したが、107ページに栞を挟んだまま読むのを止めた。リリーが鯨類を擬人化し始めたからだ。読むのは苦痛だが、改めて読み直している。今日のイルカ猟に反対する人物らとの接点が見つかったからだ。
リリーは Flipper(邦題:わんぱくフリッパー)の撮影に関わっていた。フリッパーに出演したイルカの調教を担当したのは現Save Japan Dolphins のリチャード・オバリーだ。オバリーはフリッパー役のイルカ5頭のうち1頭であったキャシーは自殺したと主張しているが、リリーもまた5頭のイルカは自殺したと主張している。
The Cove にはもう一人の外国人が関わっていた。BlueVoice.org のハーディ・ジョーンズだ。オバリーは日本の報道でしばしば登場していたので有名になっていたが、ハーディ・ジョーンズについては情報がほとんどなかった。しかし、リリーのイルカと話す日を読み返してジョーンズが何者なのかわかった。39ページに掲載された写真の解説にハーディ・ジョーンズの名前があった。
35 3頭のハンドウイルカが水中のカメラマンをじっと見つめている。カメラマンは、カリフォルニア州レッドウッド・シティーにあるマリン・ワールドに勤務するハーディ・ジョーンズである。
オバリーもジョーンズもリリーのイデオロギーを継いでいたようだ。
この二人の外国人を日本に招き、キャンペーンを行ってきたのはエルザ自然保護の会だ。エルザはオバリーとジョーンズらと静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた。今日も映像や情報を共有している。The Cove はイルカ肉中に水銀が含まれていることを問題視しているが、これはエルザの主張する内容と一致する。また、エルザは2月末に起こった太地町民へのDVD配布に関わっていないと発表しているが、「日本語版には明かな間違いがある」としている。太地町民に送られたDVDは日本語版ではなく、OPSが所有するマスター映像だったはずだが、無修正版のThe Cove を視聴させるというエルザの要望が叶えられたかたちだ。
太地町住民各戸へ郵送された「ザ・コーヴ」のDVD
http://elsaenc.net/dolphihunt/cove/dvd/
リリーの研究が始まった当時は動物や薬物に関する法律が整えられていなかった。リリーは薬物を常用するようになり、ECCO(Earth Coincidence Control Office)という機関の諜報員となって、捕鯨やマグロ漁で鯨類を絶滅させようとする SSI(Solid State Intelligence)の脅威を人類に警告することが使命だという妄想に取り付かれていたようだ。リリーのホームページはまだ残っているのだが……
the John C. Lilly Homepage
http://www.johnclilly.com/

リリーについては新潟大学人文学部の三浦 淳 教授のページが詳しい。
鯨イルカ・イデオロギーを考える(Ⅳ) ― ジョン・C・リリーの場合 ―
http://luna.pos.to/whale/jpn_miura_lily.html
私は4年前にイルカと話す日(Communication Between Man & Dolphin、John C. Lilly 著、神谷 敏郎、小澤 和幸 訳、1994)を購入したが、107ページに栞を挟んだまま読むのを止めた。リリーが鯨類を擬人化し始めたからだ。読むのは苦痛だが、改めて読み直している。今日のイルカ猟に反対する人物らとの接点が見つかったからだ。
リリーは Flipper(邦題:わんぱくフリッパー)の撮影に関わっていた。フリッパーに出演したイルカの調教を担当したのは現Save Japan Dolphins のリチャード・オバリーだ。オバリーはフリッパー役のイルカ5頭のうち1頭であったキャシーは自殺したと主張しているが、リリーもまた5頭のイルカは自殺したと主張している。
The Cove にはもう一人の外国人が関わっていた。BlueVoice.org のハーディ・ジョーンズだ。オバリーは日本の報道でしばしば登場していたので有名になっていたが、ハーディ・ジョーンズについては情報がほとんどなかった。しかし、リリーのイルカと話す日を読み返してジョーンズが何者なのかわかった。39ページに掲載された写真の解説にハーディ・ジョーンズの名前があった。
35 3頭のハンドウイルカが水中のカメラマンをじっと見つめている。カメラマンは、カリフォルニア州レッドウッド・シティーにあるマリン・ワールドに勤務するハーディ・ジョーンズである。
オバリーもジョーンズもリリーのイデオロギーを継いでいたようだ。
この二人の外国人を日本に招き、キャンペーンを行ってきたのはエルザ自然保護の会だ。エルザはオバリーとジョーンズらと静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた。今日も映像や情報を共有している。The Cove はイルカ肉中に水銀が含まれていることを問題視しているが、これはエルザの主張する内容と一致する。また、エルザは2月末に起こった太地町民へのDVD配布に関わっていないと発表しているが、「日本語版には明かな間違いがある」としている。太地町民に送られたDVDは日本語版ではなく、OPSが所有するマスター映像だったはずだが、無修正版のThe Cove を視聴させるというエルザの要望が叶えられたかたちだ。
太地町住民各戸へ郵送された「ザ・コーヴ」のDVD
http://elsaenc.net/dolphihunt/cove/dvd/
リリーの研究が始まった当時は動物や薬物に関する法律が整えられていなかった。リリーは薬物を常用するようになり、ECCO(Earth Coincidence Control Office)という機関の諜報員となって、捕鯨やマグロ漁で鯨類を絶滅させようとする SSI(Solid State Intelligence)の脅威を人類に警告することが使命だという妄想に取り付かれていたようだ。リリーのホームページはまだ残っているのだが……
the John C. Lilly Homepage
http://www.johnclilly.com/

No Sea Shepherd - シーシェパードがパラオと契約を結んだ背景

パラオ共和国がシーシェパードと協力関係を結んだという報道がある。内容については YouTube にアップロードされた映像がわかりやすい。
Sea Shepherd partners with Republic of Palau
http://www.youtube.com/watch?v=XLO0Rrj363s&feature=player_embedded
Johnson Toribiong 現大統領その人が映像に出てくることから、シーシェパードは大統領と正式に協力関係を結んだものと思われる。
この映像で気になるのが、ポール・ワトソンの左手にいる人物だ。Dermot Keane は Palau Shark Sanctuary という団体を2001年に設立した人物のようだ。パラオ国内でサメのサンクチュアリを設けるよう活動しており、現大統領は2009年9月25日のニューヨークでの国連総会においてパラオでサメのサンクチュアリを設けることを宣言したという。
Palau Shark Sanctuary
http://www.sharksanctuary.com/
大統領の右に控えている人物はシーシェパードのCEO(最高経営責任者) Steve Roest だ。シーシェパードは各国に支部を設けており、この人物はシーシェパードUKに所属している。Roest は SHARK ANGELS という団体と接点がある。
The Journey of a Shark Angel
http://sharkangels.blogspot.com/2009/09/be-shark-friendly-consumer-help-protect.html
SHARK ANGELS
http://www.sharkangels.org/
SHARK ANGELS は南アフリカとアメリカ合衆国出身の女性3人を筆頭としたサメの保護を主張する団体だが、アメリカ出身の Kim McCoy はシーシェパードの構成員であり、築地や気仙沼で魚市場を撮影してネガティヴキャンペーンを行っていた人物である。
この中でパラオの大統領と密接な関係にあったのは現地で活動していた Palau Shark Sanctuary だ。しかし、facebook の参加者数を見ても、サメの保護は鯨類や海獣類に比べて理解が得られていないようである。米国のフカヒレ禁止法案などを受けて活動を広げたい Palau Shark Sanctuary が知名度のあるシーシェパードと結びつき、このような関係が生まれたと思われる。
パラオ共和国は様々な国に統治された過去がある。第一次世界大戦後のパリ講和会議でパラオは日本に委任統治されていた。独立後の第5代大統領はクニオ・ナカムラという日系人だった。日本との関係が深いパラオ共和国で、シーシェパードのような世界各国で水産関係者にハラスメントを行う団体が受け入れられたことを残念に思う。
