イスラエルと原発事故を結びつけるな - 人種問題を煽る悪質なデマ
「クジラが地震を予知して集団座礁した」というデマ以上に許せないデマが蔓延している。福島の原子力発電所の事故をイスラエルと結びつけた文章だ。
その内容は次のようなものだ。
以下、下記のブログより転載
http://insidejobjp.blogspot.com/2011/03/blog-post_8785.html
イスラエルの会社が、福島原発の安全管理をやっていた! しかも、全部の原発も担当する契約が
自宅のPCにこれまで以上の妨害が入り、全然繋げない状況です。
メルボルン近くの日本人の友人宅に寄らせてもらって、先の投稿およびこれを書いていますが、今後どうなるかわかりません。
とにかくチョコッとだけこれをお伝えしておきます。
英国の仲間からリンクが来たのですが、テロに利用するため原発に入り込むような輩を予防するためのカメラやら警報装置などを含む福島原発の安全管理システムを、約1年前に設置したのはイスラエルのMagna BSPという会社だそうで、イスラエルのハーレツ紙がこれを伝えたと書かれています。
Israeli Security Firm in Charge at Japanese Nuke Facilities Prior to Disaster
Posted: March 18, 2011 by crescentandcross in Uncategorized
http://theuglytruth.wordpress.com/2011/03/18/israeli-security-firm-in-charge-at-japanese-nuke-facilities-prior-to-disaster/
そして、そこのトップ、ハイム・シボーニ(またはシボニ)はこの記事の前日
「50人の作業員にまじって、安全管理システムを日本人の手で行うための訓練を受けに、3週間前にイスラエルに来ていた(注:日本人だと思われる)2人もあそこに入っている。彼らとは電話でもメールでも連絡が取れない。生きていると思うが、人命を危うくする原子炉の高放射能ゆえ、健康状態がどうなっているかはわからない。作業中の人々は、全日本人を救うためにまさに命を張っているのだ」
と語ったそうで、現地とのアクセスはないながらも、彼の会社が高所に設置したカメラは多分損害を蒙ってはおらず、地震後の爆発の様子や津波を捉えているだろうとも。
マグナBSP社は約10年前にシボーニによって作られ、日本の原発全部の安全管理の業務を担当するという基本的な取り決めをしたとも書かれています。
どうしてイスラエルの会社がやるの?
日本の会社だって、充分できるだろうに。
その下にも
Security cameras installed by Israeli defense company at Fukushima plant have ability to detect presence of radioactive clouds in air.
イスラエルの防衛(?)会社によって福島原発に据えられたセキュリティー・カメラは、空中の放射能雲を感知することができる
というタイトルも気になりますが、もう行かなくちゃいけないので
家のPCが無事機能することを祈っていてください>皆さん!
★転送・転載の際は、この記事のURLを必ず入れてください。
一人でも多くの人々に読んでもらうため、応援のクリック↓をよろしく!
そして、これを読んだあなたも周りの人々に知らせてくださいね。
転載終
Magna BSP は確かにイスラエルの会社で、2台のカメラを使用した防犯システムを製造している。
Magna BSP ltd
http://www.magnabsp.com/
私は震災前にこの製品がどのようなものか見てきた。動体を検知し、サーマルカメラで熱源を映像で確認できるうえに、モニタ上でも対象までの距離感が掴みやすいというものだった。辺境警備の他、空港などの重要な公共施設の監視にも導入されているということだった。

Magna BSP はこのカメラの製造メーカーであり、このシステムを日本で販売するのは日本の商社だ。一介の機器製造メーカーが安全管理を担えるはずがない。このシステムを使って監視を行うのは当然、施設の保安要員だ。その担当者らがMagna BSP でシステムについて学んでいたとしても不思議ではない。イスラエルで唯一日本との接点があったMagna BSP のCEO、ハイム・シボニが、「フクシマ50」の報道に合わせ自社製品の堅牢さをPRするために取材に応じたというのが自然な捉え方だろう。
話がおかしくなっているのは、この報道を以下の反イスラエルのサイトが扱ったためだ。
The Ugly Truth
Israeli Security Firm in Charge at Japanese Nuke Facilities Prior to Disaster
http://theuglytruth.wordpress.com/2011/03/18/israeli-security-firm-in-charge-at-japanese-nuke-facilities-prior-to-disaster/
ここから日本で拡散された内容はさらにふくれあがる。「3週間前にイスラエルに来ていた(注:日本人だと思われる)2人」が、事故当初に行方不明と報じられた東電社員の2名のことだったとする根拠のないデマだ。あたかもこの2名が事故を引き起こしたかのような文章に改変されている。
なぜ日本がイスラエルの警備システムを導入するのか?予算の範囲で性能が良いものを導入するのは当然のことだろう。常時テロリストの攻撃に遭っているイスラエルほどこの分野のノウハウを持っている国家は他にない。日本で使われている監視カメラの多くがLG電子やサムスンといった韓国製だと言ったら、あなたは危機感を覚えるだろうか?なぜイスラエル製の監視システムが使われているというだけで、ユダヤの陰謀や地震兵器の存在を信じるのか?
日本はこの震災で初めて海外政府の医療チームを受け入れた。イスラエルの人々だ。
どうか、上のようなイスラエルが今回の原発事故と関わっているかのような、人種問題を煽る悪質なデマを拡散しないでいただきたい。
その内容は次のようなものだ。
以下、下記のブログより転載
http://insidejobjp.blogspot.com/2011/03/blog-post_8785.html
イスラエルの会社が、福島原発の安全管理をやっていた! しかも、全部の原発も担当する契約が
自宅のPCにこれまで以上の妨害が入り、全然繋げない状況です。
メルボルン近くの日本人の友人宅に寄らせてもらって、先の投稿およびこれを書いていますが、今後どうなるかわかりません。
とにかくチョコッとだけこれをお伝えしておきます。
英国の仲間からリンクが来たのですが、テロに利用するため原発に入り込むような輩を予防するためのカメラやら警報装置などを含む福島原発の安全管理システムを、約1年前に設置したのはイスラエルのMagna BSPという会社だそうで、イスラエルのハーレツ紙がこれを伝えたと書かれています。
Israeli Security Firm in Charge at Japanese Nuke Facilities Prior to Disaster
Posted: March 18, 2011 by crescentandcross in Uncategorized
http://theuglytruth.wordpress.com/2011/03/18/israeli-security-firm-in-charge-at-japanese-nuke-facilities-prior-to-disaster/
そして、そこのトップ、ハイム・シボーニ(またはシボニ)はこの記事の前日
「50人の作業員にまじって、安全管理システムを日本人の手で行うための訓練を受けに、3週間前にイスラエルに来ていた(注:日本人だと思われる)2人もあそこに入っている。彼らとは電話でもメールでも連絡が取れない。生きていると思うが、人命を危うくする原子炉の高放射能ゆえ、健康状態がどうなっているかはわからない。作業中の人々は、全日本人を救うためにまさに命を張っているのだ」
と語ったそうで、現地とのアクセスはないながらも、彼の会社が高所に設置したカメラは多分損害を蒙ってはおらず、地震後の爆発の様子や津波を捉えているだろうとも。
マグナBSP社は約10年前にシボーニによって作られ、日本の原発全部の安全管理の業務を担当するという基本的な取り決めをしたとも書かれています。
どうしてイスラエルの会社がやるの?
日本の会社だって、充分できるだろうに。
その下にも
Security cameras installed by Israeli defense company at Fukushima plant have ability to detect presence of radioactive clouds in air.
イスラエルの防衛(?)会社によって福島原発に据えられたセキュリティー・カメラは、空中の放射能雲を感知することができる
というタイトルも気になりますが、もう行かなくちゃいけないので
家のPCが無事機能することを祈っていてください>皆さん!
★転送・転載の際は、この記事のURLを必ず入れてください。
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そして、これを読んだあなたも周りの人々に知らせてくださいね。
転載終
Magna BSP は確かにイスラエルの会社で、2台のカメラを使用した防犯システムを製造している。
Magna BSP ltd
http://www.magnabsp.com/
私は震災前にこの製品がどのようなものか見てきた。動体を検知し、サーマルカメラで熱源を映像で確認できるうえに、モニタ上でも対象までの距離感が掴みやすいというものだった。辺境警備の他、空港などの重要な公共施設の監視にも導入されているということだった。

Magna BSP はこのカメラの製造メーカーであり、このシステムを日本で販売するのは日本の商社だ。一介の機器製造メーカーが安全管理を担えるはずがない。このシステムを使って監視を行うのは当然、施設の保安要員だ。その担当者らがMagna BSP でシステムについて学んでいたとしても不思議ではない。イスラエルで唯一日本との接点があったMagna BSP のCEO、ハイム・シボニが、「フクシマ50」の報道に合わせ自社製品の堅牢さをPRするために取材に応じたというのが自然な捉え方だろう。
話がおかしくなっているのは、この報道を以下の反イスラエルのサイトが扱ったためだ。
The Ugly Truth
Israeli Security Firm in Charge at Japanese Nuke Facilities Prior to Disaster
http://theuglytruth.wordpress.com/2011/03/18/israeli-security-firm-in-charge-at-japanese-nuke-facilities-prior-to-disaster/
ここから日本で拡散された内容はさらにふくれあがる。「3週間前にイスラエルに来ていた(注:日本人だと思われる)2人」が、事故当初に行方不明と報じられた東電社員の2名のことだったとする根拠のないデマだ。あたかもこの2名が事故を引き起こしたかのような文章に改変されている。
なぜ日本がイスラエルの警備システムを導入するのか?予算の範囲で性能が良いものを導入するのは当然のことだろう。常時テロリストの攻撃に遭っているイスラエルほどこの分野のノウハウを持っている国家は他にない。日本で使われている監視カメラの多くがLG電子やサムスンといった韓国製だと言ったら、あなたは危機感を覚えるだろうか?なぜイスラエル製の監視システムが使われているというだけで、ユダヤの陰謀や地震兵器の存在を信じるのか?
日本はこの震災で初めて海外政府の医療チームを受け入れた。イスラエルの人々だ。
どうか、上のようなイスラエルが今回の原発事故と関わっているかのような、人種問題を煽る悪質なデマを拡散しないでいただきたい。
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No Sea Shepherd - 今後のシーシェパード対策
今回の震災と、調査捕鯨船の被災地支援を馬鹿にした声明を発表したシーシェパードを許すことはできない。シーシェパードの活動を停滞させるには、この団体を分析し、誇張された情報を正してゆく必要がある。
シーシェパードが急成長した要因
スティーヴ・アーウィンとの接点
以前、シーシェパードの急成長 というエントリを綴った。シーシェパードが急成長した最大の要因は、ポール・ワトソンがスティーヴ・アーウィンが経営していたオーストラリア動物園(Australia Zoo)と接点を持ったことだろう。
ポール・ワトソンが2008年度 Wildlife Warrior 賞を受賞したことを伝えるAFP通信の記事
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2367459/2758419
Wildlife Warrior
http://www.wildlifewarriors.org.au/
動物よりも動物に関わる人間に焦点を当てるアーウィンとシーシェパードは目的が一致していた。アーウィンは動物園の経営者としてよりはタレントとして成功していた。アーウィンはしばしば動物との接触を試みていたが、この性格が彼を死に追いやったのだろう。彼は番組の収録中にアカエイの上に覆いかぶさるようなパフォーマンスを行ったと考えられる。アカエイの尾部の付け根についた棘は積極的に人を刺せるものではないからだ。
アーウィンが主演の The Crocodile Hunter はアニマルプラネットのキラーコンテンツであった。アーウィンの没後、シーシェパードがその後がまとなったことは容易に想像できよう。
アーウィンはラッセル・クロウなどの俳優とも親交があった。ポール・ワトソンはこれらのコネクションを得てハリウッド俳優などの支持を取り付けたと考えられる。

(財)日本鯨類研究所 提供
世界で最も有名なオーストラリア人の名をシーシェパードが手放すはずはない。
オーストラリアの政権交代
また、オーストラリアでは2007年には政権交代が起こった。日本と関係を深めていた自由党のジョン・ハワードは敗退し、環境問題を政策にとり入れるケビン・ラッドが首相に就任した。これにより環境・国家遺産・芸術大臣に就任したのはオーストラリア自然保護基金の会長であったピーター・ギャレットだった。ハワードの失脚により、ハワードと対立していたオーストラリア緑の党の党首ボブ・ブラウンも発言力を強めている。これら政治家らがシーシェパードを助長した。シーシェパードはこのとき黄金期をむかえたと言えよう。
しかし、ラッドの行き過ぎた環境政策は支持を得られず、2010年に首相の座を降りた。現首相のジュリア・ギラードも日本の調査捕鯨を非難しているが、シーシェパードに対しても自制を求める声明を公式に発表している。現在もシーシェパードを公式に支持を表明しているのはボブ・ブラウンだけだ。今後はよほどのことがないかぎり、これ以上のシーシェパードの成長は見込めない。
日本側の失敗
活動自体は稚拙
塗料や薬品の充填されたガラス瓶の投擲や、ロープの海面への放出、船舶への体当たり、乗り移りなど危険な行為ではあるが、特別な権限を持たない民間人でも防ぐことができる。昨年まで使用されていた LRAD は遮蔽物のないゴムボートには有効なはずだが、今期の調査捕鯨では使用が確認できない。日本側に何らかの意図があったと考えられるが、LRAD を使用しなかったためにゴムボートを接近させ船舶に被害を及ぼしたことは最大の失敗であろう。
放水、LRAD 以外の第三の手段を
無用な接近を防ぐために放水が毎回行われているが、射程外を航行するゴーグルやバイザーを備えた人員に対しては効果がない。放水銃の死角を補うために昨年使用されたインパルスガンも同様で、逆に裁判で利用される結果となった。ピーター・べシューンの裁判では、「インパルスガンで使用する水の中に催涙成分が入っていたために日本の船員が受傷したのではないか」というふざけた内容があった。LRAD を使用すればゴムボートの接近を防げるが、次は船舶からの投擲に移行する。この船上の人間を牽制する手段が欲しい。投擲人員を牽制できればシーシェパード側のモチベーションを下げることができる。2008年に海上保安官が投擲した警告弾は、投擲要員がたじろぎ一時的に行動を制止できている。

(財)日本鯨類研究所 提供
抑止力がない現状ではこうした人員は嬉々として投擲を行い続ける。
こうした人員にプレッシャーをかける必要がある。
シーシェパードを潰すなら期限は2年以内
ポール・ワトソンの自伝映画が製作中
シーシェパードの活動を2年以内に止められなければ、以後活動がエスカレートする可能性がある。Inferno Entertainment という映画制作会社(過去にリチャード・ギア主演の HACHIKO といった作品がある)が ユアン・マクレガーがポール・ワトソンを演じる 映画を製作していると海外で発信されている。Whale Wars や The Cove などといった映像の影響の大きさは誰もが知るところではあるが、このような映画が公開されればシーシェパードは勢いを増すだろう。
日本国内でのハラスメントが横行する
The Cove の放映以降、シーシェパードの人員が国内でイルカ猟の関係者にハラスメントを行い、そのインターネットで映像を公開するようになった。日本国内に在住する者が外国から活動家を手引きし、映像を海外向けに発信しているようである。ポール・ワトソンの映画が公開されれば、影響を受けた人間が国内で水産関係者らにハラスメントを助長させることが考えられる。
ポール・ワトソンの逮捕は可能か
昨年度と今年度、妨害活動が活発になった期間にポール・ワトソンは現場を離れている。今年度はポール・ワトソンが乗船する船舶が給油のためにウェリントン港に帰航すると宣言した直後に活動が活発化した。自伝映画の製作を控えている人間は、映画が公開されるまでは容疑を逃れたいはずだ。ワトソンがよほどのミスを犯さない限り拘束は不可能だろう。しかし、関係者の逮捕は社会的に影響力があり有効だった。現にピーター・ベシューンの逮捕はシーシェパードの悪評を広めることになった。団体の活動に疑問や不満を抱いている者もいるだろう。こうした情報が必要だ。

フェロー諸島での活動を宣言したベシューンと、マグロ漁の妨害からフェロー諸島への活動に切り替えたワトソンは対立するか?

シーシェパードが急成長した要因
スティーヴ・アーウィンとの接点
以前、シーシェパードの急成長 というエントリを綴った。シーシェパードが急成長した最大の要因は、ポール・ワトソンがスティーヴ・アーウィンが経営していたオーストラリア動物園(Australia Zoo)と接点を持ったことだろう。
ポール・ワトソンが2008年度 Wildlife Warrior 賞を受賞したことを伝えるAFP通信の記事
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2367459/2758419
Wildlife Warrior
http://www.wildlifewarriors.org.au/
動物よりも動物に関わる人間に焦点を当てるアーウィンとシーシェパードは目的が一致していた。アーウィンは動物園の経営者としてよりはタレントとして成功していた。アーウィンはしばしば動物との接触を試みていたが、この性格が彼を死に追いやったのだろう。彼は番組の収録中にアカエイの上に覆いかぶさるようなパフォーマンスを行ったと考えられる。アカエイの尾部の付け根についた棘は積極的に人を刺せるものではないからだ。
アーウィンが主演の The Crocodile Hunter はアニマルプラネットのキラーコンテンツであった。アーウィンの没後、シーシェパードがその後がまとなったことは容易に想像できよう。
アーウィンはラッセル・クロウなどの俳優とも親交があった。ポール・ワトソンはこれらのコネクションを得てハリウッド俳優などの支持を取り付けたと考えられる。

(財)日本鯨類研究所 提供
世界で最も有名なオーストラリア人の名をシーシェパードが手放すはずはない。
オーストラリアの政権交代
また、オーストラリアでは2007年には政権交代が起こった。日本と関係を深めていた自由党のジョン・ハワードは敗退し、環境問題を政策にとり入れるケビン・ラッドが首相に就任した。これにより環境・国家遺産・芸術大臣に就任したのはオーストラリア自然保護基金の会長であったピーター・ギャレットだった。ハワードの失脚により、ハワードと対立していたオーストラリア緑の党の党首ボブ・ブラウンも発言力を強めている。これら政治家らがシーシェパードを助長した。シーシェパードはこのとき黄金期をむかえたと言えよう。
しかし、ラッドの行き過ぎた環境政策は支持を得られず、2010年に首相の座を降りた。現首相のジュリア・ギラードも日本の調査捕鯨を非難しているが、シーシェパードに対しても自制を求める声明を公式に発表している。現在もシーシェパードを公式に支持を表明しているのはボブ・ブラウンだけだ。今後はよほどのことがないかぎり、これ以上のシーシェパードの成長は見込めない。
日本側の失敗
活動自体は稚拙
塗料や薬品の充填されたガラス瓶の投擲や、ロープの海面への放出、船舶への体当たり、乗り移りなど危険な行為ではあるが、特別な権限を持たない民間人でも防ぐことができる。昨年まで使用されていた LRAD は遮蔽物のないゴムボートには有効なはずだが、今期の調査捕鯨では使用が確認できない。日本側に何らかの意図があったと考えられるが、LRAD を使用しなかったためにゴムボートを接近させ船舶に被害を及ぼしたことは最大の失敗であろう。
放水、LRAD 以外の第三の手段を
無用な接近を防ぐために放水が毎回行われているが、射程外を航行するゴーグルやバイザーを備えた人員に対しては効果がない。放水銃の死角を補うために昨年使用されたインパルスガンも同様で、逆に裁判で利用される結果となった。ピーター・べシューンの裁判では、「インパルスガンで使用する水の中に催涙成分が入っていたために日本の船員が受傷したのではないか」というふざけた内容があった。LRAD を使用すればゴムボートの接近を防げるが、次は船舶からの投擲に移行する。この船上の人間を牽制する手段が欲しい。投擲人員を牽制できればシーシェパード側のモチベーションを下げることができる。2008年に海上保安官が投擲した警告弾は、投擲要員がたじろぎ一時的に行動を制止できている。

(財)日本鯨類研究所 提供
抑止力がない現状ではこうした人員は嬉々として投擲を行い続ける。
こうした人員にプレッシャーをかける必要がある。
シーシェパードを潰すなら期限は2年以内
ポール・ワトソンの自伝映画が製作中
シーシェパードの活動を2年以内に止められなければ、以後活動がエスカレートする可能性がある。Inferno Entertainment という映画制作会社(過去にリチャード・ギア主演の HACHIKO といった作品がある)が ユアン・マクレガーがポール・ワトソンを演じる 映画を製作していると海外で発信されている。Whale Wars や The Cove などといった映像の影響の大きさは誰もが知るところではあるが、このような映画が公開されればシーシェパードは勢いを増すだろう。
日本国内でのハラスメントが横行する
The Cove の放映以降、シーシェパードの人員が国内でイルカ猟の関係者にハラスメントを行い、そのインターネットで映像を公開するようになった。日本国内に在住する者が外国から活動家を手引きし、映像を海外向けに発信しているようである。ポール・ワトソンの映画が公開されれば、影響を受けた人間が国内で水産関係者らにハラスメントを助長させることが考えられる。
ポール・ワトソンの逮捕は可能か
昨年度と今年度、妨害活動が活発になった期間にポール・ワトソンは現場を離れている。今年度はポール・ワトソンが乗船する船舶が給油のためにウェリントン港に帰航すると宣言した直後に活動が活発化した。自伝映画の製作を控えている人間は、映画が公開されるまでは容疑を逃れたいはずだ。ワトソンがよほどのミスを犯さない限り拘束は不可能だろう。しかし、関係者の逮捕は社会的に影響力があり有効だった。現にピーター・ベシューンの逮捕はシーシェパードの悪評を広めることになった。団体の活動に疑問や不満を抱いている者もいるだろう。こうした情報が必要だ。

フェロー諸島での活動を宣言したベシューンと、マグロ漁の妨害からフェロー諸島への活動に切り替えたワトソンは対立するか?

クジラと地震を結びつけるな - 毎年のように起こっている集団座礁
あまりにも鯨類の座礁と地震を結びつける投稿が多い。当ブログにも「クジラ 地震」のキーワード検索でいらっしゃる方が多い。
下記はフランス通信社(AFP)のニュースサイトにおいて「クジラ」の検索でヒットした海外のマスストランディング、集団座礁の記事を並べたものだ。
APF BBNews
http://www.afpbb.com/
2011年
3月18日
オーストラリア タスマニア州ブルーニー島
ヒレナガゴンドウ 31頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2791472/6981382
2月20日
ニュージーランド スチュアート島
ゴンドウクジラ(種不明) 107頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2786528/6846039
2010年
9月22日
ニュージーランド スピリッツベイ
ゴンドウクジラ(種不明) 約80頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2758980/6227278
8月
記事なし
ニュージーランド カイタイア
ゴンドウクジラ(種不明) 63頭
2009年
12月28日
ニュージーランド コルビル湾
ゴンドウクジラ(種不明) 63頭
12月26日
ニュージーランド フェアウェル岬
ゴンドウクジラ(種不明) 105頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2678421/5095776
12月11日
イタリア フォーチェ・バラーノ
マッコウクジラ 9頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2674784/5033783
5月30日
南アフリカ ケープタウン
ゴンドウクジラ(種不明) 約55頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2608095/4206974
3月23日
オーストラリア パース ハメリン湾
ヒレナガゴンドウ、バンドウイルカ 約80頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2585398/3948663
3月1日
オーストラリア キング島
ゴンドウクジラ(種不明) 192頭
イルカ(種不明) 7頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2577513/3872738
1月22日
オーストラリア タスマニア州パーキンス島
マッコウクジラ 約50頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2562229/3715676
2008年
11月29日
オーストラリア タスマニア島サンディ・ケープ
ゴンドウクジラ(種不明) 150頭以上
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2544336/3573026
11月22日
オーストラリア タスマニア島アンソニーズ・ビーチ
ゴンドウクジラ(種不明) 64頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2542410/3554378
5月21日
セネガル Yoff-Thongor
ヒレナガゴンドウ 81頭
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2394356/2954353
2007年
3月18日
エクアドル ガラパゴス諸島イサベラ島
種不明 12頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2197714/1430570
2006年
11月10日
ニュージーランド ルアカカ マースデン・ポイント
ゴンドウクジラ(種不明) 77頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2138134/1076265
2004年
11月28日
オーストラリア キング島
ヒレナガゴンドウ、バンドウイルカあわせて97頭
AFP で報道されたものだけでも、これだけマスストランディングは発生しており、そのほとんどはゴンドウクジラ類。これら集団座礁の直後に大震災が何度起こったか?ニュージーランドのクライストチャーチの地震と、東北地方太平洋沖地震のたった2例だけで「クジラが集団座礁したのは地震の前兆」とするのは浅はかだ。クジラの集団座礁と地震との関連を追求する前に、ゴンドウクジラ類の生態を追求するべきだろう。
下記はフランス通信社(AFP)のニュースサイトにおいて「クジラ」の検索でヒットした海外のマスストランディング、集団座礁の記事を並べたものだ。
APF BBNews
http://www.afpbb.com/
2011年
3月18日
オーストラリア タスマニア州ブルーニー島
ヒレナガゴンドウ 31頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2791472/6981382
2月20日
ニュージーランド スチュアート島
ゴンドウクジラ(種不明) 107頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2786528/6846039
2010年
9月22日
ニュージーランド スピリッツベイ
ゴンドウクジラ(種不明) 約80頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2758980/6227278
8月
記事なし
ニュージーランド カイタイア
ゴンドウクジラ(種不明) 63頭
2009年
12月28日
ニュージーランド コルビル湾
ゴンドウクジラ(種不明) 63頭
12月26日
ニュージーランド フェアウェル岬
ゴンドウクジラ(種不明) 105頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2678421/5095776
12月11日
イタリア フォーチェ・バラーノ
マッコウクジラ 9頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2674784/5033783
5月30日
南アフリカ ケープタウン
ゴンドウクジラ(種不明) 約55頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2608095/4206974
3月23日
オーストラリア パース ハメリン湾
ヒレナガゴンドウ、バンドウイルカ 約80頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2585398/3948663
3月1日
オーストラリア キング島
ゴンドウクジラ(種不明) 192頭
イルカ(種不明) 7頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2577513/3872738
1月22日
オーストラリア タスマニア州パーキンス島
マッコウクジラ 約50頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2562229/3715676
2008年
11月29日
オーストラリア タスマニア島サンディ・ケープ
ゴンドウクジラ(種不明) 150頭以上
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2544336/3573026
11月22日
オーストラリア タスマニア島アンソニーズ・ビーチ
ゴンドウクジラ(種不明) 64頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2542410/3554378
5月21日
セネガル Yoff-Thongor
ヒレナガゴンドウ 81頭
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2394356/2954353
2007年
3月18日
エクアドル ガラパゴス諸島イサベラ島
種不明 12頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2197714/1430570
2006年
11月10日
ニュージーランド ルアカカ マースデン・ポイント
ゴンドウクジラ(種不明) 77頭
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2138134/1076265
2004年
11月28日
オーストラリア キング島
ヒレナガゴンドウ、バンドウイルカあわせて97頭
AFP で報道されたものだけでも、これだけマスストランディングは発生しており、そのほとんどはゴンドウクジラ類。これら集団座礁の直後に大震災が何度起こったか?ニュージーランドのクライストチャーチの地震と、東北地方太平洋沖地震のたった2例だけで「クジラが集団座礁したのは地震の前兆」とするのは浅はかだ。クジラの集団座礁と地震との関連を追求する前に、ゴンドウクジラ類の生態を追求するべきだろう。
クジラと地震を結びつけるな - 非常時だからこそ
「クジラ 地震」などのキーワード検索でこのブログにたどり着いた人にお願いがある。鯨類の座礁は地震の前兆や予兆だという文章をネット上に投稿しないでいただきたい。このような文章は今後集団座礁の報道があるたび、人々に無用な不安を与えかねない。鯨類の集団座礁はしばしば世界各地で起こっており、地震との関連は認められない。
ひとつ、例を挙げておこう。以下に1998年に出版されたクジラ・イルカ大百科(水口博也 262,263項)に掲載されている文章を引用する。
クジラの集団座礁
アラン・ベーカー Alan N. Baker
なぜ座礁するのか
集団座礁(マス・ストランディング)とは、1度に3頭ないしそれ以上のクジラが海岸に座礁することをいう。じっさいにポッド、あるいは群れ全体が座礁することが多い。
ふつうは外洋性の種に多く、沿岸近くに生息するもの(セミクジラやある種のイルカなど)は浅瀬で暮らすことに慣れているため、めったに座礁することはない。しかし、彼らでもときには潮流や波によって岸へ流されたり、引き潮どきに入り江に取り残されたりすることがある。
集団座礁にはさまざまな原因が考えられるが、最初に座礁するのは、エコーロケーションに混乱をきたしたり、嵐に巻きこまれたり、あるいは病気や、出産がうまくいかなかった個体なのだろう。1頭あるいは数頭が座礁すると、彼らは社会的なつながりが強いために、群れ全体がいっしょに座礁してしまう結果になる。そのため、明らかに集団座礁する大部分の個体は健康だといっていい。
いずれにしろ、集団座礁はふつう1頭が方向を見失って座礁することが引き金となる。そのとき、このクジラ(key whaleと呼ばれる)は、ほかのクジラが体を寄せて泳がざるをえなくなるような、何らかの声を発するのかもしれない。そして、こうした状況が、とりわけ傾斜がなだらかに続く浜や、潮の干満の差が激しい浅瀬で起こった場合、集まってきたクジラたちがいっせいに、引き潮になった浜に座礁することも起こりうる。あるいは、嵐のときであったなら、激しい波で浜にうちあげられることもあるだろう。
(中略)
座礁するのはもっぱらハクジラ類で、コビレゴンドウやヒレナガゴンドウ、オキゴンドウ、マッコウクジラといった種に多い。ニュージーランドでは225頭のオキゴンドウが集団座礁したことがある。また、シャチやハンドウイルカなど数種のイルカにも、ときおり集団座礁が見られる。
(後略)
アラン・ベーカー◎30年にわたって南西太平洋および南極海で鯨類の生態の研究活動を行なう。ホンコンにあるオーシャンパークの、鯨類部門の科学アドヴァイザーをつとめる。ニュージーランド国立博物館のディレクターから、現在は同国の自然保護局の研究員。(引用終り)
アラン・ベーカーはニュージーランドの専門家だが、集団座礁と地震との関連についていっさい言及していない。

2005年12月20日、ニュージーランド南島フェアウェル・スピットのゴンドウクジラの集団座礁
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Whales_on_beach,_Farewell_Split,_South_Island,_New_Zealand.JPG
日本で発信されている情報としては、以下の宮本拓海氏のページがわかりやすい。
いきもの通信
[今日の事件]クジラの多量座礁は天変地異の前兆なのか?
http://ikimonotuusin.com/doc/128.htm
今年はニュージーランドの地震と、東北地方太平洋沖地震の発生前にゴンドウクジラの集団座礁報道があったために「クジラが地震を予知していた」というようなデマが飛び交っている。今日は twitter のような SNS の普及でこのようなデマがあっというまに拡散されてしまう。今一度お願いする。
鯨類の座礁は地震の前兆や予兆だという文章を安易に投稿しないでいただきたい。このような文章は今後集団座礁の報道があるたび、人々に無用な不安を与えかねない。
ひとつ、例を挙げておこう。以下に1998年に出版されたクジラ・イルカ大百科(水口博也 262,263項)に掲載されている文章を引用する。
クジラの集団座礁
アラン・ベーカー Alan N. Baker
なぜ座礁するのか
集団座礁(マス・ストランディング)とは、1度に3頭ないしそれ以上のクジラが海岸に座礁することをいう。じっさいにポッド、あるいは群れ全体が座礁することが多い。
ふつうは外洋性の種に多く、沿岸近くに生息するもの(セミクジラやある種のイルカなど)は浅瀬で暮らすことに慣れているため、めったに座礁することはない。しかし、彼らでもときには潮流や波によって岸へ流されたり、引き潮どきに入り江に取り残されたりすることがある。
集団座礁にはさまざまな原因が考えられるが、最初に座礁するのは、エコーロケーションに混乱をきたしたり、嵐に巻きこまれたり、あるいは病気や、出産がうまくいかなかった個体なのだろう。1頭あるいは数頭が座礁すると、彼らは社会的なつながりが強いために、群れ全体がいっしょに座礁してしまう結果になる。そのため、明らかに集団座礁する大部分の個体は健康だといっていい。
いずれにしろ、集団座礁はふつう1頭が方向を見失って座礁することが引き金となる。そのとき、このクジラ(key whaleと呼ばれる)は、ほかのクジラが体を寄せて泳がざるをえなくなるような、何らかの声を発するのかもしれない。そして、こうした状況が、とりわけ傾斜がなだらかに続く浜や、潮の干満の差が激しい浅瀬で起こった場合、集まってきたクジラたちがいっせいに、引き潮になった浜に座礁することも起こりうる。あるいは、嵐のときであったなら、激しい波で浜にうちあげられることもあるだろう。
(中略)
座礁するのはもっぱらハクジラ類で、コビレゴンドウやヒレナガゴンドウ、オキゴンドウ、マッコウクジラといった種に多い。ニュージーランドでは225頭のオキゴンドウが集団座礁したことがある。また、シャチやハンドウイルカなど数種のイルカにも、ときおり集団座礁が見られる。
(後略)
アラン・ベーカー◎30年にわたって南西太平洋および南極海で鯨類の生態の研究活動を行なう。ホンコンにあるオーシャンパークの、鯨類部門の科学アドヴァイザーをつとめる。ニュージーランド国立博物館のディレクターから、現在は同国の自然保護局の研究員。(引用終り)
アラン・ベーカーはニュージーランドの専門家だが、集団座礁と地震との関連についていっさい言及していない。

2005年12月20日、ニュージーランド南島フェアウェル・スピットのゴンドウクジラの集団座礁
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Whales_on_beach,_Farewell_Split,_South_Island,_New_Zealand.JPG
日本で発信されている情報としては、以下の宮本拓海氏のページがわかりやすい。
いきもの通信
[今日の事件]クジラの多量座礁は天変地異の前兆なのか?
http://ikimonotuusin.com/doc/128.htm
今年はニュージーランドの地震と、東北地方太平洋沖地震の発生前にゴンドウクジラの集団座礁報道があったために「クジラが地震を予知していた」というようなデマが飛び交っている。今日は twitter のような SNS の普及でこのようなデマがあっというまに拡散されてしまう。今一度お願いする。
鯨類の座礁は地震の前兆や予兆だという文章を安易に投稿しないでいただきたい。このような文章は今後集団座礁の報道があるたび、人々に無用な不安を与えかねない。
クジラと地震を結びつけるな
3月4日、茨城県鹿嶋市で起こったカズハゴンドウ52頭のマスストランディング(集団座礁)と東北地方太平洋沖地震とを関連付けて報じる件数があまりにも多いのでこの記事を投稿する。
過去の事例から地震との関連は認められるか
鯨類の集団座礁について、はっきりとした原因は分かっていない。もちろん、地震との関連も否定はできないが、集団座礁と地震が関連しているのならば、もっと前例があっていいはずだ。日本鯨類研究所がストランディングを記録しているので、マスストランディング前後に地震がないか調べてみて欲しい。
財団法人 日本鯨類研究所
ストランディングレコード
http://www.icrwhale.org/stranding0908.htm
ゴンドウクジラの生態に要因はないか
シャチを除くゴンドウクジラ類は集団座礁を起こしやすい生態を持っている。
・数十~数百の群れをなす
・頭足類を群れで活発に追い捕食する
・外洋を回遊し、通常浅海には近づかない
餌を追いながら浅場にたどり着いてしまい、エコーロケーションが機能しなくなる、慣れない波打ち際という環境で溺死してしまう、死んだ個体と群れをなそうとして打ち揚がってしまうということは考えられないだろうか。

ウィキペディアにアップロードされたパブリックドメイン画像
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Whales_on_beach,_Farewell_Split,_South_Island,_New_Zealand.JPG
2005年12月20日、ニュージーランド南島フェアウェル・スピットにゴンドウクジラ123頭が座礁した。ゴンドウクジラはしばしば集団座礁を起こしている。
毒化した餌生物による中毒は考えられないか
以下のページはストランディングの原因として、有毒植物プランクトンとの関連を挙げている。
ナショナルジオグラフィック ニュース
地震直後のイカの大量座礁は偶然か?
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=56825227&expand#title
広島大学 - 閉鎖性海域を知る
HABとストランディング
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hubol/biosphere/enclosed_sea/hab3.htm
毒化したプランクトンを食べた魚類を、イカのような頭足類が食べ、毒を蓄積した頭足類の群れをゴンドウクジラのようなハクジラの群れが捕食し、集団食中毒により異常行動を起こすということも考えられよう。
暖流である黒潮と寒流である親潮がぶつかり合う潮目では、栄養塩が水面に湧き上げられプランクトンが増殖する。これを追って魚類が集って漁場となり、ゴンドウクジラが餌場にしていることも考えられる。
ゴンドウクジラの集団座礁に季節性はないだろうか。南半球では2月~3月にやはりゴンドウクジラやマッコウクジラの座礁の報道を目にする。例えば、貝毒の原因となるプランクトンの出現は、海水温度が14℃前後となる4月中旬から5月にかけてピークとなるとされているが、2~3月にかけて沿岸で植物プランクトンが毒化しているということは考えられないだろうか。
クジラと地震を結びつけることの弊害
上のような文章を投稿したのは、「カズハゴンドウ 地震」「カズハゴンドウと地震の関係」といったキーワード検索をされている人々に考えて直してもらうためだ。鯨類の集団座礁について、はっきりとした原因は分かっていない。原因を追究するにはストランディングした個体のデータを蓄積していく必要がある。ところがどうしたことか、人々の関心はこれらサンプルを海に戻すことにしかない。学者や専門家の言葉に興味を示さず、俗説だけを取り上げる。
鯨類の集団座礁を終末論と結びつけるな
この状況下でシーシェパードらのような反捕鯨を掲げた連中がネット上で「日本の地震はイルカやクジラを殺した天罰だ」「虐殺者どもが津波で死ぬことを願う」などというような品性のない文章をfacebook や twitter などの SNS で拡散している。ここを読んでくださった方にはこうした悪質な投稿を助長するような投稿をしないでいただきたい。
過去の事例から地震との関連は認められるか
鯨類の集団座礁について、はっきりとした原因は分かっていない。もちろん、地震との関連も否定はできないが、集団座礁と地震が関連しているのならば、もっと前例があっていいはずだ。日本鯨類研究所がストランディングを記録しているので、マスストランディング前後に地震がないか調べてみて欲しい。
財団法人 日本鯨類研究所
ストランディングレコード
http://www.icrwhale.org/stranding0908.htm
ゴンドウクジラの生態に要因はないか
シャチを除くゴンドウクジラ類は集団座礁を起こしやすい生態を持っている。
・数十~数百の群れをなす
・頭足類を群れで活発に追い捕食する
・外洋を回遊し、通常浅海には近づかない
餌を追いながら浅場にたどり着いてしまい、エコーロケーションが機能しなくなる、慣れない波打ち際という環境で溺死してしまう、死んだ個体と群れをなそうとして打ち揚がってしまうということは考えられないだろうか。

ウィキペディアにアップロードされたパブリックドメイン画像
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Whales_on_beach,_Farewell_Split,_South_Island,_New_Zealand.JPG
2005年12月20日、ニュージーランド南島フェアウェル・スピットにゴンドウクジラ123頭が座礁した。ゴンドウクジラはしばしば集団座礁を起こしている。
毒化した餌生物による中毒は考えられないか
以下のページはストランディングの原因として、有毒植物プランクトンとの関連を挙げている。
ナショナルジオグラフィック ニュース
地震直後のイカの大量座礁は偶然か?
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=56825227&expand#title
広島大学 - 閉鎖性海域を知る
HABとストランディング
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hubol/biosphere/enclosed_sea/hab3.htm
毒化したプランクトンを食べた魚類を、イカのような頭足類が食べ、毒を蓄積した頭足類の群れをゴンドウクジラのようなハクジラの群れが捕食し、集団食中毒により異常行動を起こすということも考えられよう。
暖流である黒潮と寒流である親潮がぶつかり合う潮目では、栄養塩が水面に湧き上げられプランクトンが増殖する。これを追って魚類が集って漁場となり、ゴンドウクジラが餌場にしていることも考えられる。
ゴンドウクジラの集団座礁に季節性はないだろうか。南半球では2月~3月にやはりゴンドウクジラやマッコウクジラの座礁の報道を目にする。例えば、貝毒の原因となるプランクトンの出現は、海水温度が14℃前後となる4月中旬から5月にかけてピークとなるとされているが、2~3月にかけて沿岸で植物プランクトンが毒化しているということは考えられないだろうか。
クジラと地震を結びつけることの弊害
上のような文章を投稿したのは、「カズハゴンドウ 地震」「カズハゴンドウと地震の関係」といったキーワード検索をされている人々に考えて直してもらうためだ。鯨類の集団座礁について、はっきりとした原因は分かっていない。原因を追究するにはストランディングした個体のデータを蓄積していく必要がある。ところがどうしたことか、人々の関心はこれらサンプルを海に戻すことにしかない。学者や専門家の言葉に興味を示さず、俗説だけを取り上げる。
鯨類の集団座礁を終末論と結びつけるな
この状況下でシーシェパードらのような反捕鯨を掲げた連中がネット上で「日本の地震はイルカやクジラを殺した天罰だ」「虐殺者どもが津波で死ぬことを願う」などというような品性のない文章をfacebook や twitter などの SNS で拡散している。ここを読んでくださった方にはこうした悪質な投稿を助長するような投稿をしないでいただきたい。
環境左派は地震を利用するか
No Sea Shepherd - シーシェパードの急成長
9日、水産学者の勝川先生がシーシェパードの急成長について論じられていた。シーシェパードの急成長は2007年に日本がザトウクジラの捕獲を宣言したからだとされている。
勝川俊雄 公式サイト
シーシェパードが急成長した原因は、日本の失策
http://katukawa.com/
産経新聞の佐々木記者はジャパンバッシングで急成長を遂げたとしている。
MSN産経ニュース
日本標的で急成長したシー・シェパード 7・8億円の寄付金で攻撃装備を購入
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110218/biz11021812590015-n2.htm
私はどちらの考えにも賛同できない。シーシェパードには2005年~2007年にかけて大きな動きがあったからだ。
シーシェパードが南極海の調査捕鯨妨害に乗り出したのは2005年、Farley Mowatt(シーシェパードⅢ→オーシャン・ウォリアー→ファーレイ・モウワットと船名を変えている。2008年にカナダで拿捕、没収され5000ドルで他機関に売却されたらしい)での妨害が初だろう。それ以前はグリーンピースによるものだった。
転機が訪れるのはこの年のこと、グリーンピースの設立者の一人であったロバート・ハンター(ボブ・ハンター)がガンで死去する。
グリーンピース・ジャパン
ボブ・ハンター グリーンピースの設立メンバー死去
http://www.greenpeace.or.jp/info/memorial/bh_html
シーシェパードは2003年までスコットランド漁業監視船だったウェステラを購入し、ロバート・ハンターと命名した。これによりカリスマ的存在であったカナダ人の活動家の支持者を取り込むことに成功したのだろう。

2007年2月12日の写真 (財)日本鯨類研究所 提供
船体はライトブルーだが、ROBERT HUNTER と表記されている。
さらにシーシェパードにとって追い風となったのが2006年に公開された SHARK WATER という映画だ。この映画はロブ・スチュワートがコスタリカやガラパゴスのサメを保護するためにシーシェパードの活動に同行するという内容である。フランスのメタルバンドの Gojira がシーシェパードを支援するようになったのはこの映画を観たからだとしている。

映像は2002年のもので、「コスタリカ大統領の依頼で密漁船を取り締まった」としているが、殺人未遂容疑で起訴される。スチュワートとシーシェパード一行はノリノリのBGMをバックに逃亡する。
この時点でシーシェパードの現在の体系を整えていたが、2006年に決定的な事件が起こる。「世界で最も有名なオーストラリア人」のスティーヴ・アーウィン(Steve Irwin、Stephen Robert Irwin)が番組の収録中にアカエイに胸部を刺されて死亡した。ポール・ワトソンはアーウィン夫人の了承を得て2007年12月5日にロバート・ハンターをスティーヴ・アーウィンに改名する。こうしてシーシェパードはアーウィンの幅広い人脈を得た。

2008年3月3日 (財)日本鯨類研究所 提供
ロバート・ハンターの船体は黒色に塗装され、スティーヴ・アーウィンとして妨害を行った。このときすでに Whale Wars の収録が始まっている。海上保安官が警告弾を投げつけ、ワトソンが銃撃を偽装したのもこの年だ。

ワトソンが公開した物体は、物理的にありえない変形をしていた。このとき実弾を使って検証実験をして反論してやれば良かったものを。
シーシェパードは2008年までにロバート・ハンターとスティーヴ・アーウィン両名の支持者を取り込んで急成長した。これらの要因に比べれば、ザトウクジラの捕獲への反発やジャパンバッシングがシーシェパードの急成長の要因だとは言いがたい。
シーシェパードの急成長は水産庁だけの責任ではない。この問題は外交にも関わる。海上保安庁、農林水産省、外務省、様々な機関との調整が必要になる。外交は誠実な対応をすればいいというものではない。国益と国益を賭けた駆け引き。一度失ったものは戻ってこない。これが問題を長期化させ、シーシェパードを活動させてしまっている。識者の方にはそのことを考慮のうえ発言していただきたい。

勝川俊雄 公式サイト
シーシェパードが急成長した原因は、日本の失策
http://katukawa.com/
産経新聞の佐々木記者はジャパンバッシングで急成長を遂げたとしている。
MSN産経ニュース
日本標的で急成長したシー・シェパード 7・8億円の寄付金で攻撃装備を購入
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110218/biz11021812590015-n2.htm
私はどちらの考えにも賛同できない。シーシェパードには2005年~2007年にかけて大きな動きがあったからだ。
シーシェパードが南極海の調査捕鯨妨害に乗り出したのは2005年、Farley Mowatt(シーシェパードⅢ→オーシャン・ウォリアー→ファーレイ・モウワットと船名を変えている。2008年にカナダで拿捕、没収され5000ドルで他機関に売却されたらしい)での妨害が初だろう。それ以前はグリーンピースによるものだった。
転機が訪れるのはこの年のこと、グリーンピースの設立者の一人であったロバート・ハンター(ボブ・ハンター)がガンで死去する。
グリーンピース・ジャパン
ボブ・ハンター グリーンピースの設立メンバー死去
http://www.greenpeace.or.jp/info/memorial/bh_html
シーシェパードは2003年までスコットランド漁業監視船だったウェステラを購入し、ロバート・ハンターと命名した。これによりカリスマ的存在であったカナダ人の活動家の支持者を取り込むことに成功したのだろう。

2007年2月12日の写真 (財)日本鯨類研究所 提供
船体はライトブルーだが、ROBERT HUNTER と表記されている。
さらにシーシェパードにとって追い風となったのが2006年に公開された SHARK WATER という映画だ。この映画はロブ・スチュワートがコスタリカやガラパゴスのサメを保護するためにシーシェパードの活動に同行するという内容である。フランスのメタルバンドの Gojira がシーシェパードを支援するようになったのはこの映画を観たからだとしている。

映像は2002年のもので、「コスタリカ大統領の依頼で密漁船を取り締まった」としているが、殺人未遂容疑で起訴される。スチュワートとシーシェパード一行はノリノリのBGMをバックに逃亡する。
この時点でシーシェパードの現在の体系を整えていたが、2006年に決定的な事件が起こる。「世界で最も有名なオーストラリア人」のスティーヴ・アーウィン(Steve Irwin、Stephen Robert Irwin)が番組の収録中にアカエイに胸部を刺されて死亡した。ポール・ワトソンはアーウィン夫人の了承を得て2007年12月5日にロバート・ハンターをスティーヴ・アーウィンに改名する。こうしてシーシェパードはアーウィンの幅広い人脈を得た。

2008年3月3日 (財)日本鯨類研究所 提供
ロバート・ハンターの船体は黒色に塗装され、スティーヴ・アーウィンとして妨害を行った。このときすでに Whale Wars の収録が始まっている。海上保安官が警告弾を投げつけ、ワトソンが銃撃を偽装したのもこの年だ。

ワトソンが公開した物体は、物理的にありえない変形をしていた。このとき実弾を使って検証実験をして反論してやれば良かったものを。
シーシェパードは2008年までにロバート・ハンターとスティーヴ・アーウィン両名の支持者を取り込んで急成長した。これらの要因に比べれば、ザトウクジラの捕獲への反発やジャパンバッシングがシーシェパードの急成長の要因だとは言いがたい。
シーシェパードの急成長は水産庁だけの責任ではない。この問題は外交にも関わる。海上保安庁、農林水産省、外務省、様々な機関との調整が必要になる。外交は誠実な対応をすればいいというものではない。国益と国益を賭けた駆け引き。一度失ったものは戻ってこない。これが問題を長期化させ、シーシェパードを活動させてしまっている。識者の方にはそのことを考慮のうえ発言していただきたい。

The Cove - 外国人活動家を招き入れる日本人
The Cove の公開前からイルカ猟をめぐる騒動はあった。リチャード・オバリー、ハーディー・ジョーンズ、スコット・ウェスト……、今日では外国人が目立つが、これら外国人活動家を日本に招き、支えているのは日本人だ。
2009年度に南極海で日本の調査捕鯨船団の位置情報をシーシェパードに提供していたとされる Taz patrol が、今年の1月に twitter 上で日本人とコンタクトを取りたがっていた。
Masato, please contact us again. Emails sent to the address given bounced. We are VERY interested in your info. thanks 8:05 AM Jan 6th webから
私は Taz patrol が当ブログを twitter で紹介したときからずっとweb上での活動を追っている。今まで Masato がどのような人物かわからなかった。当時はシーシェパードらコーヴガーディアンが、和歌山県太地町のホテル・ドルフィンリゾートで飼育されているイルカに Misty と勝手に名づけてキャンペーンを張っていたときだ。
2月28日に太地町民にDVDが送付された事案の詳細を調べるため、コーヴガーディアンに参加した日本人名を検索した結果、Masato というキーワードがヒットした。
Year after 'Cove' Oscar, activists shift tactics
http://news.yahoo.com/s/ap/20110226/ap_en_mo/as_japan_cove_town
Save Japan Dolphins
Our Japanese Partners' Heartfelt Support for Dolphins
http://savejapandolphins.blogspot.com/2010/09/our-japanese-partners-heartfelt-support.html
Masato Sakano は「イルカのJOJO」「JOJO海からのメッセージ」などの著作を持つ坂野正人のことだ。上記の Save Japan Dolphins の文章では「サークリットの坂野正人」がアニマルプラネットで放映された Blood Dolphins にも協力していた旨が記されている。
サークリット「イルカのページ」
http://www.gem.hi-ho.ne.jp/circlet/
サークリットは静岡県のイルカ猟の件でもエルザ自然保護の会と協調していたようだ。このページは2004年以降更新が途絶えている。活動が和歌山県のイルカ猟にシフトして、アンダーグラウンド化したのだろう。
エルザも近年は活動が停滞しているように見える。しかし、昨年の8月、静岡県のイルカ猟再開の情報が伊豆新聞によって発信されると海外にその内容が伝わっていた。エルザの辺見栄がハーディー・ジョーンズのBlue Voice にその内容を伝えていた。辺見らは1979年からリチャード・オバリー、ハーディ・ジョーンズらと活動していることがweb上で確認できる。
We Dance With Dolphins
http://thedolphindance.wordpress.com/
AP通信の記事に登場するもう一人の日本人名 Yoshiko Wada はシーシェパードのコーヴガーディアンに参加していた人物で、Save Japan Dolphins、エルザ自然保護の会、イルカを守る会らと同調して活動するCFT(あしたへの選択)の facebook に情報を寄せている人物である。3月5日に築地で行われた銀鱗会主催の勉強会についても情報を提供していた。鯨肉の利用や反捕鯨グループについて行われた勉強会の内容を探っていたようである。
The Cove はシーシェパードの印象が強くなってしまっているが、イルカ愛好家らが共同で製作したものだ。Save Japan Dolphins はリチャード・オバリーを中心とした日本国内で活動する団体の窓口となっているようだ。
上記の団体らはシーシェパードとの関連を否定しているが、結果的に太地町にシーシェパードのメンバーを招き、関係者らに侮蔑の言葉を浴びせるようなハラスメント映像を全世界に発信させるように促しているという認識があるのだろうか。外人の影に隠れて活動してきたようだが、今日はインターネットの普及で誰でもそれを探ることができる。太地町でのハラスメントを許せない人は、これら国内の動きを追って欲しい。

2009年度に南極海で日本の調査捕鯨船団の位置情報をシーシェパードに提供していたとされる Taz patrol が、今年の1月に twitter 上で日本人とコンタクトを取りたがっていた。
Masato, please contact us again. Emails sent to the address given bounced. We are VERY interested in your info. thanks 8:05 AM Jan 6th webから
私は Taz patrol が当ブログを twitter で紹介したときからずっとweb上での活動を追っている。今まで Masato がどのような人物かわからなかった。当時はシーシェパードらコーヴガーディアンが、和歌山県太地町のホテル・ドルフィンリゾートで飼育されているイルカに Misty と勝手に名づけてキャンペーンを張っていたときだ。
2月28日に太地町民にDVDが送付された事案の詳細を調べるため、コーヴガーディアンに参加した日本人名を検索した結果、Masato というキーワードがヒットした。
Year after 'Cove' Oscar, activists shift tactics
http://news.yahoo.com/s/ap/20110226/ap_en_mo/as_japan_cove_town
Save Japan Dolphins
Our Japanese Partners' Heartfelt Support for Dolphins
http://savejapandolphins.blogspot.com/2010/09/our-japanese-partners-heartfelt-support.html
Masato Sakano は「イルカのJOJO」「JOJO海からのメッセージ」などの著作を持つ坂野正人のことだ。上記の Save Japan Dolphins の文章では「サークリットの坂野正人」がアニマルプラネットで放映された Blood Dolphins にも協力していた旨が記されている。
サークリット「イルカのページ」
http://www.gem.hi-ho.ne.jp/circlet/
サークリットは静岡県のイルカ猟の件でもエルザ自然保護の会と協調していたようだ。このページは2004年以降更新が途絶えている。活動が和歌山県のイルカ猟にシフトして、アンダーグラウンド化したのだろう。
エルザも近年は活動が停滞しているように見える。しかし、昨年の8月、静岡県のイルカ猟再開の情報が伊豆新聞によって発信されると海外にその内容が伝わっていた。エルザの辺見栄がハーディー・ジョーンズのBlue Voice にその内容を伝えていた。辺見らは1979年からリチャード・オバリー、ハーディ・ジョーンズらと活動していることがweb上で確認できる。
We Dance With Dolphins
http://thedolphindance.wordpress.com/
AP通信の記事に登場するもう一人の日本人名 Yoshiko Wada はシーシェパードのコーヴガーディアンに参加していた人物で、Save Japan Dolphins、エルザ自然保護の会、イルカを守る会らと同調して活動するCFT(あしたへの選択)の facebook に情報を寄せている人物である。3月5日に築地で行われた銀鱗会主催の勉強会についても情報を提供していた。鯨肉の利用や反捕鯨グループについて行われた勉強会の内容を探っていたようである。
The Cove はシーシェパードの印象が強くなってしまっているが、イルカ愛好家らが共同で製作したものだ。Save Japan Dolphins はリチャード・オバリーを中心とした日本国内で活動する団体の窓口となっているようだ。
上記の団体らはシーシェパードとの関連を否定しているが、結果的に太地町にシーシェパードのメンバーを招き、関係者らに侮蔑の言葉を浴びせるようなハラスメント映像を全世界に発信させるように促しているという認識があるのだろうか。外人の影に隠れて活動してきたようだが、今日はインターネットの普及で誰でもそれを探ることができる。太地町でのハラスメントを許せない人は、これら国内の動きを追って欲しい。

No Sea Shepherd - シーシェパードの刑罰逃れ
6日、オーストラリアのホバート港で豪州連邦警察がシーシェパードの船舶を立ち入り捜査したというが、期待はできない。
シーシェパードがなぜ止められないか疑問に思う人もいるだろう。それはシーシェパードが30年以上に渡り法を逃れる手段を蓄積してきたからだ。
シーシェパードの人員はロースクールに通い、脱法に心得がある。シャークエンジェルスというサメの保護団体を設立したキム・マッコイは法務担当であり、法のグレーゾーンにおいて活動していることを証言している。
起訴されても裁判前に船舶で海外逃亡を図る。例えば2002年4月にはコスタリカではグアテマラ船籍の漁船を襲撃し現地で起訴されたが、裁判が始まる前に国外へ逃亡した。今回はオーストラリア船籍で国内法に抵触する可能性がある Gojira をタヒチへ逃している。今期の妨害活動はポール・ワトソンや主要人物が乗船する Steve Irwin は給油を理由に現場を離れ、投擲行為をゴムボートのデルタチームや Gojira にやらせていた。他2隻も連邦警察が起訴に踏み切る前に出航するだろう。
シーシェパードはオセアニアを経由して地中海に向かう。昨年もピトケアン諸島などを経由していた。こうした警察力の及ばない島国のコネクションをつくり脱出路を確保してきたようだ。
オーストラリアもニュージーランドもシーシェパードに措置を施そうとはしない。構成員が多国籍であることや、自国民の反発、領海の見直しなど日本との関係に比べてリスクが高すぎるからだ。この団体を潰すには日本が動くしかない。
Paul's Lesson - the flea collar for Sea Shepherd
http://www.youtube.com/watch?v=O2K8J4jSZrY
1994年、ノルウェーでの映像が確認できる。
ノルウェーやカナダは自国内でシーシェパードを制圧できたが、公海上では難しいだろう。しかし、関係国と協調して働きかけることはできる。一方的にシーシェパードの排除を迫るのではなく、援助や取引をすることも必要になるだろう。シーシェパードよりも日本の方が貢献できることを知ってもらうことだ。

シーシェパードがなぜ止められないか疑問に思う人もいるだろう。それはシーシェパードが30年以上に渡り法を逃れる手段を蓄積してきたからだ。
シーシェパードの人員はロースクールに通い、脱法に心得がある。シャークエンジェルスというサメの保護団体を設立したキム・マッコイは法務担当であり、法のグレーゾーンにおいて活動していることを証言している。
起訴されても裁判前に船舶で海外逃亡を図る。例えば2002年4月にはコスタリカではグアテマラ船籍の漁船を襲撃し現地で起訴されたが、裁判が始まる前に国外へ逃亡した。今回はオーストラリア船籍で国内法に抵触する可能性がある Gojira をタヒチへ逃している。今期の妨害活動はポール・ワトソンや主要人物が乗船する Steve Irwin は給油を理由に現場を離れ、投擲行為をゴムボートのデルタチームや Gojira にやらせていた。他2隻も連邦警察が起訴に踏み切る前に出航するだろう。
シーシェパードはオセアニアを経由して地中海に向かう。昨年もピトケアン諸島などを経由していた。こうした警察力の及ばない島国のコネクションをつくり脱出路を確保してきたようだ。
オーストラリアもニュージーランドもシーシェパードに措置を施そうとはしない。構成員が多国籍であることや、自国民の反発、領海の見直しなど日本との関係に比べてリスクが高すぎるからだ。この団体を潰すには日本が動くしかない。
Paul's Lesson - the flea collar for Sea Shepherd
http://www.youtube.com/watch?v=O2K8J4jSZrY
1994年、ノルウェーでの映像が確認できる。
ノルウェーやカナダは自国内でシーシェパードを制圧できたが、公海上では難しいだろう。しかし、関係国と協調して働きかけることはできる。一方的にシーシェパードの排除を迫るのではなく、援助や取引をすることも必要になるだろう。シーシェパードよりも日本の方が貢献できることを知ってもらうことだ。

カズハゴンドウのマスストランディング
4日、茨城県の鹿嶋市でカズハゴンドウ52頭のマスストランディング(集団座礁)があったようだ。
鯨類のマスストランディングの原因は判明していないが、歴史上にもコンスタントに起こっているようで人為的なものではないと思う。潜水艦のアクティブソナーが原因だとする説もあるが、100年も前の事象を説明することができない。

ウィキペディアにアップロードされた1902年のアメリカ合衆国ケープコッド付近で起きたクジラの集団座礁の写真。ヒレナガゴンドウだろうか。
National Oceanic & Atmospheric Adminstration (NOAA)
マスストランディングには以下の特徴がある。
・遠浅の海岸で起こる
・ゴンドウクジラ、マッコウクジラのようなハクジラである
こうしたことからハクジラの生態に原因があるように思う。これらのハクジラは群れをなし、魚類やイカ等の頭足類を餌とする。鯨類は超音波を発しその反響を感受して周辺の状況を知覚する(エコーロケーション)。集団で餌を追いかけるうちに浅瀬に近づき、混乱状態となって波で打ち揚げられてしまうのではないだろうか。人為的に餌を与えられたサメが興奮状態に陥って狂乱索餌という行動を起こすように、ハクジラもこのような状況下で情報を処理できずに集団で混乱してしまうのではないだろうか。
茨城県では2001年と2002年にも2月に集団座礁が起こっている。茨城県の沖は親潮と黒潮の二つの海流がぶつかり合うところで、ゴンドウクジラの餌場になっていることも考えられよう。オーストラリアのタスマニア島やニュージーランドでもこの時期ゴンドウクジラやマッコウクジラの集団座礁が起こるようである。タスマニアやニュージーランドも二つの海流が交わる、島であるなど日本と環境が似ている。
「クライストチャーチのように地震が来る!」
「シーシェパードは何やってんだ!」
というコメントがあちこちで見受けられるが、そのような投稿は控えて欲しい。マスストランディングの原因として地磁気の乱れによるものという仮説もあるが、地震と関連があるのならもっと前例があってよさそうなものだ。シーシェパードはタスマニアでのマスストランディングの救助活動に参加しているが、標本を採取する研究者の行動を「残酷だ」と騒ぎ立てたり、自分たちだけ写りが良い写真を撮りまくったりしており、専門の人間からは批判がある。
もし、マスストランディングに遭遇したら、市役所・役場、最寄の水族館に連絡すると良いだろう。彼らは過去の事例から適切な対処方法を蓄積している。間違っても大手の保護団体に連絡してはならない。彼らはPRのために使う写真を撮りに来て作業の邪魔をするばかりか、「このような悲劇は人間の行いに起因する」と根拠のない情報を拡散するだろう。
鯨類のマスストランディングの原因は判明していないが、歴史上にもコンスタントに起こっているようで人為的なものではないと思う。潜水艦のアクティブソナーが原因だとする説もあるが、100年も前の事象を説明することができない。

ウィキペディアにアップロードされた1902年のアメリカ合衆国ケープコッド付近で起きたクジラの集団座礁の写真。ヒレナガゴンドウだろうか。
National Oceanic & Atmospheric Adminstration (NOAA)
マスストランディングには以下の特徴がある。
・遠浅の海岸で起こる
・ゴンドウクジラ、マッコウクジラのようなハクジラである
こうしたことからハクジラの生態に原因があるように思う。これらのハクジラは群れをなし、魚類やイカ等の頭足類を餌とする。鯨類は超音波を発しその反響を感受して周辺の状況を知覚する(エコーロケーション)。集団で餌を追いかけるうちに浅瀬に近づき、混乱状態となって波で打ち揚げられてしまうのではないだろうか。人為的に餌を与えられたサメが興奮状態に陥って狂乱索餌という行動を起こすように、ハクジラもこのような状況下で情報を処理できずに集団で混乱してしまうのではないだろうか。
茨城県では2001年と2002年にも2月に集団座礁が起こっている。茨城県の沖は親潮と黒潮の二つの海流がぶつかり合うところで、ゴンドウクジラの餌場になっていることも考えられよう。オーストラリアのタスマニア島やニュージーランドでもこの時期ゴンドウクジラやマッコウクジラの集団座礁が起こるようである。タスマニアやニュージーランドも二つの海流が交わる、島であるなど日本と環境が似ている。
「クライストチャーチのように地震が来る!」
「シーシェパードは何やってんだ!」
というコメントがあちこちで見受けられるが、そのような投稿は控えて欲しい。マスストランディングの原因として地磁気の乱れによるものという仮説もあるが、地震と関連があるのならもっと前例があってよさそうなものだ。シーシェパードはタスマニアでのマスストランディングの救助活動に参加しているが、標本を採取する研究者の行動を「残酷だ」と騒ぎ立てたり、自分たちだけ写りが良い写真を撮りまくったりしており、専門の人間からは批判がある。
もし、マスストランディングに遭遇したら、市役所・役場、最寄の水族館に連絡すると良いだろう。彼らは過去の事例から適切な対処方法を蓄積している。間違っても大手の保護団体に連絡してはならない。彼らはPRのために使う写真を撮りに来て作業の邪魔をするばかりか、「このような悲劇は人間の行いに起因する」と根拠のない情報を拡散するだろう。