トラザメ

TBSの番組「噂の東京マガジン」で茨城県でトラザメが大量に混獲されているという特集があった。

遊泳力に優れたサメは一度水揚げすると極端に弱るが、トラザメのような小型で底生のサメは皮膚が強固で水揚げされても水に戻せば生存する可能性が高い。大型のサメは漁師が船上でシめて廃棄することができるが、小さく、しかも大量のトラザメをシめるのは容易ではない。

トラザメは飼育用に販売されることが多いが、もっと有効な活用法があるはずだ。模様もあるので、小物用のサメ革として利用できないだろうか。個人的には剥製など価値のあるものになると考えている。
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ポール・ワトソンを追え

日新丸の出航と、シーシェパードの動向を伝える報道があった。
捕鯨団側としては日新丸の位置を秘匿したいようであるが、それは不可能である。シーシェパードは片っ端から日新丸の位置を知らせるよう呼びかけている。また、救難信号が発信された場合には近隣の船舶はその現在位置を知らせなければならない。船舶の存在を秘匿することは軍事活動や犯罪活動と同じ事になる。「シーシェパードはエコテロリスト。政府の対応を」と訴えているが、その前に船員が負傷しないようゴーグルとマスクを、シーシェパードの嘘を見破るために高解像度のビデオカメラを用意するべきだ。

シーシェパードの活動が暴力的になっているとされているが、果たしてそうだろうか。1980年代のシーシェパードは銃器や爆薬を用いた妨害を行っているが、2000年代に入ってからは広報活動に力をいれている。シーシェパードが本気で捕鯨を止めさせるつもりなら、武装した一団を乗り込ませれば良いだけである。船舶を購入できるだけの資金があるのならば、シーシェパードが関連していないことを装うように外注もできる。または擲弾発射器でもそろえたら良い。連中が脅威とするLRADも購入可能である。

シーシェパードは捕鯨の妨害で有名だが、サメの保護にも関わっている。2005年まではコスタリカで活動し、台湾や麻薬組織、政府の腐敗を訴え続けた。ポール・ワトソンには漁師の殺人未遂容疑で逮捕状が出された。その際裁判所が「金を払えば見逃してやる」と言ってきたという。ポール・ワトソンはこのような取引には応じないと公的機関と犯罪組織のつながりを訴えたが、これは罰金のことだろう。普通、刑罰は一定期間の拘留か、罰金を支払いによって行われる。

サメ野郎はポール・ワトソンの動きを追っている。今回の活動で彼が船上に出てくるか否かを注目している。本当に狙撃されたのであれば、彼はもう船上へは出てこれない。出てきたとしても、防弾ヘルメットを被っていなければならない。今回頭部を晒して出てきたとすれば、狙撃は捏造だと断定していい。そのときポール・ワトソンはこう反論するだろう。
「私はこの活動に命をかけている」

閃光弾

ポール・ワトソンの銃弾を切り口にシーシェパードを追っているが、この団体の言い分を見ていくと酷いペテン集団であると思う。
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-080307-3.html
この文章で、元ロッテルダムの警察官だったという Laurens De Groot が「SWATが武装した凶悪犯を制圧するのと同じフラッシュグレネード」としている。彼はフラッシュグレネードを知らないのだろう。法執行機関が用いるスタングレネードは軽金属、主にアルミの燃焼による閃光と音響で対象を無力化する。しかし、炸薬が強力で金属製の容器を用いるため非殺傷とはいえ危険なのである。日新丸に乗船していた海上保安官がそのようなものを投擲したとすれば、シーシェパードの面々は船上ではしゃいでいられなかったはずだ。投擲者は投擲後退避行動をとっているが、船上に撮影者が直立している状態でそのようなものを用いることは日本側にもリスクがある。また、あれだけ船上で炸裂していたら爆ぜた容器なり破片なり回収できたはずだ。シーシェパードはそれを回収できなかった。炸裂したのは火薬と紙製の梱包材だけだったからだ。映像からは海上保安官の手元からはなれるはずの握把や破裂時に爆ぜた容器が確認できない。海上保安庁が用いたのは火薬を紙の容器で梱包した「警告弾」と呼ばれているが、威嚇射撃など実力行使をなかなか許可されない日本ならではの装備なのだろう。この「警告弾」のような概念は銃器による制圧を許される諸外国には理解されていないのかもしれない。

メルボルン出身の Ralph Lowe と、アニマルプラネットのカメラマン Ashley Dunn がそれぞれ背中と尻を負傷したとも書かれているが、これが警告弾によるものというのはどうかと思う。前者は「打ち身」であるし、後者にいたっては原文でも「フラッシュグレネードを避けようとして」となっている。予想外の反撃に慌てふためいた者たちが転倒などして勝手に負傷したものだと思われる。

シーシェパードは船員の症状を Dr. David Page なる人物に証言させているが、彼はシーシェパードの医療スタッフである。ポール・ワトソンは銃弾をしかるべきところに提出せず、「CSI:科学捜査班」の主演俳優に「弾丸に見える」と証言させているだけある。

サメ野郎にとっては、シーシェパードのあたかも危険に立ち向かっているかのような演出が腹立たしい。そもそも船員にとって危険なことは、ポール・ワトソンという男が指揮していることであるのだが。

捕鯨に反対だろうと賛成だろうと、この団体の発する情報に目を向けて欲しい。船舶の維持には莫大な費用がかかる。干殺すことは可能だと信じている。カナダの漁業海洋相の言葉を借りる。
 彼らの唯一の目的は、本当は何が起きているか知らない人々のポケットから、出来るだけ多くのカネをむしり取ることだ

ポール・ワトソンの反論

ポール・ワトソンがシーシェパードと日本をネタにした過激な社会風刺アニメ South Park について綴っている。
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-091103-1.html

ここでも本人が銃撃について持ち出している。
「私は証明できないが、自由に推測して欲しい」
「オーストラリアに届け出ても管轄外だと受け付けられないだろう」
「船籍のあるオランダ、パスポートを持つカナダもアメリカも見ようとはしなかった」
「CSIのギル・グリッソムを演じているウィリアム・ピーターセンは銃弾のように見えると言った」
どの国も公海上の、しかも捏造を真剣に取上げるはずはない。
ウィリアム・ピーターセンは俳優である。「証拠は決して裏切らない」はずではなかったのか?

シーシェパードやOPSのように自分たちだけがヒーローを演じるやり方は実に気に食わない。
だが、日本の非も大きい。日本の沿岸捕鯨は死に体である。合法性や文化を主張しているが、肝心な調査内容がフィードバックされて来ない。支持はしないが、シーシェパードのホームページの方が圧倒的に面白い。
「シーシェパードはテロリスト」を訴える前にそちらを何とかしていただきたい。妨害に関することと鯨製品の事だけ公開されているが、それ以外は会員費を払わねばならないのか?
http://www.icrwhale.org/04-A.htm

そもそも銃弾じゃない可能性も

45オートリムレッド弾をハンマーで潰してみたが、思いのほか剛性があり、円盤状にならなかった。しかし、ポール・ワトソンの銃弾も銃弾じゃない可能性が出てきた。

最初は音響弾にキレたワトソンが船内で即興で作ったものだと考えたが、数十分で銃弾を加工するのは無理だ。鉛塊を熱して整形したのか。フチの痕はペンチで拡げたかのようにも見える。円盤状の鉛も釣りやオーディオ機器固定用に販売されている。乗船前に用意してあったと考えられる。

銃撃されて無事だった人間がまずやってみることは、穴の空いた衣服を見ることではないか。だがシーシェパードはワトソンの上着を公開していないし、Whale Wars の視聴者も穴の空いた上着を見ていない。

シーシェパードは「日新丸からの銃撃か?」と2枚の写真を公開している。
http://www.seashepherd.org/news-and-media/editorial-080308-3.html
動画からの抽出なのか、発砲のタイミングを正確にとらえすぎている。また、画像編集ソフトにかけて見て欲しい。色調補正、明るさ、コントラストをいじってみると、光の後ろにオレンジ色の物体が現れるが、射撃手の頭部がない。この射撃手は銃火の延長上にある照準をのぞくことなく、銃床に頬を当てることなく、あれだけの正確な射撃ができたのか?

物理法則に背いた銃弾

サメ野郎は個人的にシーシェパードが気に入らない。

10月28日、シーシェパードはオランダに「行動を起こせ」と要求した。鳩山首相とオランダのバルケネンデ首相との会談を受けたものだろう。
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-091028-1.html

ここでもシーシェパードは「撃たれた」としている。
the Japanese whalers have used acoustical weapons, concussion grenades, and have even shot at Sea Shepherd crew. One bullet struck Captain Paul Watson in the chest and was stopped by his Kevlar vest.

ではその銃弾について説明していただきたい。
http://www.flickr.com/photos/industrial_strength_tourist/2669123361/sizes/l/
これはポール・ワトソンが着ていた防弾着から摘出された銃弾とそれを止めたとされるバッジの画像だ。銃弾の変形に注目していただきたい。

エネルギーを持った銃弾は対象に衝突すると変形する。次のページにわかりやすい図が掲載されている。
http://www.reloadersnest.com/article/geldenhuys/marksmanship_universal_physics.asp

銃弾はつぶれてキノコ(マッシュルーム)状になる。
ポール・ワトソンの銃弾はどうか?潰れているが、銃弾の尻らしいものが全く視認できない。銃弾が完全に反り返ったというのか?

めくれあがった部分はどうか?鉛はやわらかいので薄く、フチは不規則で割れる場合もある。ポール・ワトソンの銃弾はフチは厚く均一だ。

インターネット上でこのような潰れ方をした銃弾の画像を探したが、見つからないのである。

次のページではケブラープレートを実際に撃って、変形した銃弾を公開している。
http://www.professionaladventurer.com/2009/03/is-a-pasgt-armor-vest-bulletproof.html


ライフル弾ではないことは確実である。ライフル弾はケブラーでは貫ける。止めるにはセラミックプレートを必要とする。バッジがあったとしてもポール・ワトソンは死亡しているか重傷を負っていなければならない。

上にあるように銃弾の形状から、ボクは銃器により発射された銃弾ではないことを確信している。
ではこれは何か?

フチの周辺に溝のようなものが見えないだろうか?等間隔で4つ見える。死角のものを含めて6つだろうか。これは弾頭と薬莢のつなぎのために刻まれたものではないだろうか。だとすれば、この弾頭は叩いて反転させたものと言えるのではないだろうか。

銃撃を偽装するにしても撃ってすらいない。こんな陳腐な手段でテレビ番組がつくられ世論を騒がせているとしたら腹立たしいことこの上ない。手元に発射薬の入っていないダミーの拳銃弾がある。近くこれを用いて同じようなものが作れるか検証してみたい。
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Author:D'z
D'z(ダイズ、ディズとでも)
危険なこと、汚れることが大好き
サメ野朗。

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