No Sea Shepherd - シーシェパードはイベント会社

エコテロリストと呼ばれているシーシェパードだが、テロリストという言葉が連中を過大評価させてしまっている。私はシーシェパードを「イベント会社」と認識して対策していく必要もあると考えている。

中古船舶を買うことは難しくない


3隻の船舶とヘリコプターを運用しているシーシェパードは資金繰りがいいと思われているが、そうとは限らない。船舶は維持が難しく、買い手も限られてくるため値崩れする。例えば、調査捕鯨に傭船されている日新丸は1986年の新造当初は70億円だったが、日本水産(ニッスイ)から共同船舶に譲られた時の価格は15億5000万円であった。また、シーシェパードがカナダに没収されたファーレイ・モウワットは官公庁オークションにかけられ、わずか5000ドルで落札された。

(財)日本鯨類研究所 提供
(財)日本鯨類研究所 提供
シーシェパードがこれまで運用してきた船舶はすべて中古。
船舶は主要メンバーの仮住居にもなっている。


中古船舶を買うこと自体は難しいことではない。しかし、維持管理するのにコストがかかる。シーシェパードはその解決策を持っている。イベントの企画とボランティアだ。


出資者に注目させるためのイベント

シーシェパードは年中キャンペーンを行っている。南極海の調査捕鯨に対するキャンペーンの後、地中海へ移りマグロ漁、フェロー諸島のゴンドウ猟に対するキャンペーンを行う。それ以外にも SEA NO EVIL ART SHOW という反捕鯨をテーマにした絵画作品の展示会や NIGHT FOR THE OCEAN といったパーティを行っている。
こうしたイベントは侮れない。入場料はもちろんグッツの販売や絵画のオークションは直接的な収入となるが、それよりも大きいのが人脈づくりだ。セレブリティの人々ほど自己啓発の機会となるパーティやセミナー、懇親会などのイベントへの参加意欲が高い。ここでそうした人々と親交を深めればパトロンやスポンサーとして取り込める。毎年映画俳優や著名人をゲストに招くのも、そうした人々や交流を求める人々を呼び込むためだ。


無償の労働力となるボランティア

シーシェパードを支持する取り巻きは直接利害関係のない者たちだ。インターネットでの煽動に関わるうちに、自己啓発をシーシェパードに求めるものがボランティアとして直接活動に参加しようとする。こうしたボランティアは無償であることが日本人のマリコや親川らにより証言されている。船舶の航行に関わる労働が無償になるということはどういうことか?日本には船員手当て船員保険といった制度がある。船舶上での労働にはそれだけの対価が支払われるべきだが、シーシェパードはボランティアという名目で労働者を使い倒すことができる。ボランティアのコネクションや持ち込み品も利用できる。しかし、外国人ボランティアはもっても2年。シーシェパードの活動に従事したがる者が渡航費や海外での生活費を維持できる水準にあるとは考えにくい。しばらくはシーシェパードでの活動をネタにメディアに売り込むことができるが、見返りはない。活動を継続できるのは活動で収入を得ている一部のクルーと、オーストラリアやニュージーランドなどに在住する協力者だけだろう。

ベシューンのランチャー
(財)日本鯨類研究所 提供

契約を交わしていたニュージーランド人のピーター・べシューンですら「個人の独断で行われた行為」という理由で組織から切り捨てられた。日本でもエルザ自然保護の会日本のイルカを救いましょうといった団体が関係者に手紙を書くことを要求しているが、その意味を考えたほうが良い。これら団体のボランティアをするということは、無償で不正行為を代行し、その責任を負わされるということだ。


プロの経営者がいる

ポール・ワトソンという自己顕示欲の怪物だけでここまでできるとは考えにくい。背後には経営のノウハウを持つ者がいる。シーシェパードは反捕鯨団体とも呼ばれているが、その活動は鯨類に限られていない。当初はタテゴトアザラシ猟に対する活動が主だった。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺があるが、それは当てはまらない。リスクを分散することは投資の基本でもある。複数の分野で活動していれば、いずれかの分野で失敗しても破綻しない。すべての海洋動物、果ては地球、環境などといった大風呂敷を広げておけばいくらでも活動できることだ。その方がエコロジーやアニマルライツといった分野の団体とコネクションを作りやすく、支持者も得られる。年中イベントが行われていることからも、経営も巧くやっているといった印象を受ける。


今後どうするべきか

私がシーシェパードの問題に興味を持ったのは2年前になるが、このような反体制を唱えるリベラルな団体が野放しにされていることに驚いた。シーシェパードやグリーンピースに対する反発は急増したが、それまで静岡県のイルカ猟に圧力をかけていた団体に対しては批判的な情報がまったく出てこなかった。こうした団体がインターネットの情報を制していたのだ。団体を乱立させ、複数の活動を同時進行させ、自分たちに批判的な内容を表示させない。これからやらなければならないことは、騒動に関わる団体や人物を分析して情報を発信することだろう。パトロンやスポンサーもインターネット上の情報を分析している。また、これら市場のパイを奪う対抗手段を講じることだ。グッズの販売、宣伝。シーシェパードをイベント会社として考えればその対抗策も見えてくるだろう。

4D VISION ホホジロザメ
4D master スカイネットが販売している ホホジロザメの解剖模型
鯨類研究所が監修した鯨類の解剖模型などが発売されれば私は絶対に買う。

カマイルカ

シーシェパードらと対をなす存在があっても悪くない。


noseaevil
視覚に訴える手段も必要だ。

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科学的成果を求めない所はまさにイヴェントでさわいで、金を集めるだけの団体と言えますね。

科学的か否かもそうですが、個人的には「気に食わない」ので。
公的機関もスポンサーとなる人々もインターネット上の情報を見ていますので、連中の実態を発信していく必要があります。

こんにちは。D'zさんには、ぜひともイベント会社を雇ってる黒幕を暴いていただきたい。欠けたリンゴロゴの会社だったりして(^^

おひさしぶりです。
ネット上で調べる限りでは、この連中は売り込みをかけまくっている段階にあるように見えます。
恒常的に営業を行わなければやっていけないのでしょう。大口を釣るための営業活動です。

リンゴの会社が黒幕というよりは、連中がリンゴの会社に憧れやシンパシーを抱いているように見えます。
例えば現CEOのスティーブ・ジョブズは1980年代に「海軍に入るより、海賊であれ」と主張してドクロの海賊旗をビルに掲げていた時期があったようです。
また、アル・ゴアもこの多国籍企業の取り締まり役に就任しています。環境問題だけでなく、インターネットの普及に尽力した人物です。

Iphone などのプラットフォームはアプリの開発キットが無償で配布されていますので、この多国籍企業が糸を引いているというよりは、シーシェパードが流行にのっかろうとしているだけと思われます。

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